「みそ・しょうゆの押し売り」も特定商取引法対象に

2007年06月15日 06:30

株式イメージ【毎日新聞】が伝えるところによると、【経済産業省】では6月14日、特定商取引法の対象に「みそ、しようゆその他の調味料」など3件を追加することを発表した。関連政令を改正し7月15日から施行、法的に適用されることになる。

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具体的な内容は3月の段階で【特定商取引に関する法律の指定商品・指定役務の追加について(PDF)】にて出されていたが、それによると次の通りとなる。

1.みそ、しようゆその他の調味料
みそ、しょうゆなどの調味料について、「試食」といつわって家に上がりこみ、大量に高額調味料を売るなどの訪問販売による問題が増加中。2005年ではみそ465件、しょうゆ22件、お酢33件、その他調味料579件も報告されている。
例:「独り暮らしをしている高齢の母のところに、販売員が味噌の試食といって訪ねてきた。試食後に、1キロのつもりで購入の意思を伝えたところ、8キロのたるを運んできたが、断りきれなかった」

2.易断を受けて行う助言、指導その他の精神的な援助
俗にいう「不安商法」。営業所など以外の場所で占いをして不安をあおり、高額な指導などの契約を締結するという問題。2005年の相談件数は819件。
例:「家族についての心配事を話したところ、100万円で1年間効果があるという祈祷を勧められた。不安に思い祈祷の申し込みをした」

3.商品の売買取引であって差金決済ができる取引等の仲介サービス
「ロコ・ロンドン取引」などと証する金の証拠金取引などの仲介サービス。2005年までは報告が無かったが2006年は2月までで88件。
例:事業者から「ロコ・ロンドン取引」という金の取引について頻繁に電話で勧誘を受けており、その度に断ってきたが、ついに断りきれなくなり、自宅までやってきた。事業者は、「今、金は値上がりしているので、来年の1月までには元金(50万円)の3割は儲かる」と言い、契約するよう迫り、結局、押しの強さに断りきれなくなり、契約することになった。


今回特定商取引法の対象になることで「クーリングオフ」(一定期間内なら違約金なしで契約が可能)になるほか、これに違反した場合には行政処分を業者側が受けることになり、行政側が「にらみを利かせる」ことができるようになる。

ロコ・ロンドン取引や占いの「不安商法」は耳にしたことがあるが、「みそ、しょうゆなどの押し売り」がひそかに浸透していたという話は初耳。自分の勉強不足を恥じるばかりである。それにしても業者側は特定商取引法の「すきま」をたくみにつくためなのか、あるいはたまたま儲かりそうだからなのかは知らないが、「みそやしょうゆ」を押し売りの対象とするとは不届き以外の何ものでもない、といわざるを得ない。

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