●「探し物を音で知らせる」どこいっ太郎

最初に紹介されたのは、小物の場所を音で知らせてくれる『どこいっ太郎』。鍵やリモコンなどなくしやすいものに、キーホルダーのような子機を取り付けるというもの。いざ場所が分からなくなった時にはリモコン型の親機の該当するボタンを押すと、子機が発信音でその場所を知らせてくれる。

仕組みはいたって簡単で、親機のボタンを押すと電波が発信され、その電波を受信した子機が音を出すだけ。電波の到達範囲は半径7メートルで、部屋の中なら十分な距離(国内の電波法はクリアしている)。子機は8番までの番号が割り振られていて、それぞれの子機は番号分だけ連続して鳴る。例えば2番なら「ピーピー、ピーピー」、4番なら「ピーピーピーピー、ピーピーピーピー」といった具合だ。

「親機そのものをなくしてしまいそう」という人のために、親機には磁石が内蔵されている。冷蔵庫など目立つ場所に貼り付けておけば無くす心配もないだろう。

例えば携帯電話ならその電話番号に電話をすることでコール音を元に場所を探したり、時計ならアラームをセットしてあればその時間になったら耳をすましてみるなどの方法がある。しかしその他の小物は言葉どおり「家捜し」するか、あるいは他の探し物や掃除の際に見つかることに期待するしかない。

そう考えるとこの「どこいっ太郎」は単純な発想の商品ながら意外に役立つものといえるだろう。例えば携帯ストラップとして使えるように、もう少し子機のサイズが小さく出来れば爆発的に普及するに違いない。

●「電車の乗り過ごしを防げる」安心君PartII

続いて紹介されていたのは、電車での乗り過ごしを防ぐイヤホンタイプのミニタイマー、『安心君PartII』。運良く電車の座席に座れ、目的地までうとうと気分でいると、気が付いたら初めて見る情景が窓の外に広がっていたり、終着駅について駅員に起こされたりという体験をしたことのある人も多いはず。そのような「うっかりミス」を防ぐのがこのイヤホンタイマー。

5分単位で5分から9時間55分までアラーム時間を設定して、イヤホンのように耳に装着。設定した時間が経過するとアラーム音で知らせてくれる。しかもこの音、かけた本人だけにしか聞こえないものなので、周りの人に迷惑をかけなくて済むのがポイント。

電車やバスでの乗り過ごし防止以外に、車内での仮眠や薬の服用時間など、普通のタイマーとしてももちろん使うことができる。

試験や仕事での打ち合わせなど「絶対に乗り過ごしてはいけない」という状況で電車やバスに乗る必要がある場合、案外役に立つかもしれない。

●「比類無き防水キーボード」弾

最後に紹介されたのは、極度の防水能力を持ったキーボード【防水型フルキーボード“弾”】。水分付着どころかコーヒーを豪快にこぼしても誤動作を防ぎ、さらに汚れが付着してもすぐに「洗い落とせる」というツワモノ。さらにメーカーサイトでも「丸洗いする事ができるので日々のメンテナンスも簡易に行える」と説明している。

この「弾」、キーボード内部に特殊なコーティング(ラバーによるカバー)がしてあり、キーボード上部からお茶などをこぼしてしまっても、内部を伝わり下部の排水口からこぼれ落ちる仕組みになっている。防水性能を示すデータとしては「深さ15センチの水の中で30分水没させても動作が可能」という表記があり、ごく普通の防水キーボードとはケタ違いの強さであることが分かるだろう。

最後の超防水キーボード「弾」は単体としては割高なため、病院や実験室、厨房など水分の多い場所での使用が想定される場所以外では、「使い捨て出来る安価なキーボード＋キーボードカバー」で運用した方がコストパフォーマンスは高いだろう。とはいえ、自分の不器用さ、ドジさを自認している人や、これまで何度と無くキーボードにコーヒーを飲ませた経験がある人は、試してみるのも良いかもしれない。

もちろん「どこいっ太郎」や「安心君PartII」はアイディア勝負の商品なので、不必要な人には「そういうものもあるのね」で終わってしまうことだろう。しかし想定している状況によく遭遇している人には、うってつけの一品となるに違いない。

(最終更新:2013/09/02)