投資指数は三か月ぶりに上昇…野村證券(8604)、2007年5月計測分の個人投資家動向を発表

2007年06月11日 06:30

株式イメージ【野村證券(8604)】の金融経済研究所は6月5日、個人投資家の投資動向に関するアンケート調査とその結果の分析報告レポートを発表した(【ノムラ個人投資家サーベイ・2007年6月発表分、PDF】)。

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今調査は1000件を対象に5月23日に行われたもので、男女比は69.0対31.0。年齢層は40歳代がもっとも多く31.1%、ついで30歳代が29.9%、50歳代が19.6%。金融資産額は1000万円~3000万円がもっとも多く24.2%、ついで200万円~500万円が21.4%、200万円未満が21.2%と続いている。保有金融資産の層が分散化している傾向が見られる。

1銘柄あたりの保有期間は1年から2年未満がもっとも多く20.3%を占めている。次いで2年から5年未満が19.8%、6か月から1年未満が16.1%。投資に対し重要視する点は、安定した利益成長がもっとも多く48.1%と約半分を占めている。ついで配当や株主優待が24.4%となっており、テクニカルや値動き、高い利益成長といった項目より安定感を求めているのはこれまでと変わらない。

詳細はレポートを直にみてほしいが、概要的には

・投資指数は三か月ぶりに上昇。
・株式取引マインドは低下傾向続く。売買手控え。
・市場要因、心理的要因、金利、為替などでポジティブな見方が増加。
・魅力的な業種は「素材関係」「医薬品・ヘルスケア」「電機、精密」。「素材関係」は四か月連続。
・議決権を行使する、あるいは行使しないと考えている株主がほぼ同数。


という形に。

気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」だが、トップや第二位は変化がないものの、それ以下の銘柄は微妙な上下があった。全般的には金融系が上昇する傾向があるようだ。

1位……[トヨタ自動車(7203)]
2位……【ソニー(6758)】
3位……【みずほフィナンシャルグループ(8411)】
4位……[ソフトバンク(9984)]
5位……【東京電力(9501)】


上位を占める銘柄はそれだけ注目を集めていることであり、それだけ今後も活発に売買が行われる可能性が高い。トヨタやソニーが連続して上位を占めているということはそれだけ注目と買いが集まっていることでもあるのだろう。また、先月に引き続き素材関係の代表格【新日鉄(5401)】が第八位と比較的上位にあるものの【三菱重工業(7011)】はかなり順位を下げている。これは注目を集めてはいるものの、すでに高値圏にあり、これ以上の株価では保有するのは遠慮願いたいということなのだろうか。

日経平均がようやく再び1万8000円をつけたものの、特に新興銘柄における市場への不信感は収まる様子もなく、市場の二極化の傾向がますます強くなる傾向にある。取引マインドは回復しつつあるが、その投資対象のほとんどは恐らく大型銘柄に集中するのだろう。金融商品取引法の施行を間近に控え、各上場企業がどのような動き、そして値動きをしていくのか、今後の動向に注目する必要があるだろう。

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