ワタミ各店で7月から割りばし廃止、プラ製はしに切り替えへ

2007年06月11日 06:30

割りばしイメージ[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]が報じたところによると、居酒屋チェーンを展開する【ワタミ(7522)】は6月8日、7月から日本国内のチェーン店全店舗で使い捨ての割りばしを廃止し、プラスチック製のはしに切り替えると発表した。二酸化炭素の削減など、環境に対する負荷を抑えるのが目的だという。なお現在のところワタミの公式サイトなどで今件に関するリリースは出されていない。

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ワタミではこれまで竹の割りばしを利用していたが、廃棄後は店舗の建築部材などに利用するなど、有効活用していた。グループ内全店(「和民」以外の「和み亭」など食事関連店舗もすべて)で使用されていた割りばしは年間3400万膳に及ぶ。今後これらの割りばしをプラスチック製に切り替えることになるが、このプラ製はしは平均で1200回再利用できるという。

割りばしは一般的に一度使ったらそのまま廃棄されるため「もったいない」「地球環境に厳しい」というイメージが大きい。しかし実際には「そのままにしておくと捨てるだけの廃材を有効活用」しているなど、実のところリサイクル精神や環境保全にプラスとなる一面もある。ワタミの場合、元記事にもあるように使用した後も建築部材に再利用するなど、徹底的な資源保全の精神にのっとった動きをしており、割りばしの使用においては何ら非難される向きはなかったはず。

もっとも最近では調達コストの問題から、中国を始めとする諸外国から割りばしそのものを輸入する傾向があり、そのような入手ルートの場合には間接的に「海外の森林資源をムダに利用している」という指摘もあった。

今回ワタミがあえて竹の割りばしの使用を止めてプラ製のはしに替えた理由には、環境負荷の軽減という一義的な理由の他に、「身近なところから地球環境を考えよう」という啓蒙的な意図があるものと思われる。

また、今後中国産の割りばしの調達が困難になることが予想され、それに伴い他の割りばしの価格も高騰することが容易に予想されるため、それを見越した方針転換でもあるのだろう。


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(最終更新:2013/08/20)

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