カプコンが学研と共同で学習教材「テレビゲームのひみつ」を発刊

2007年05月09日 06:30

ゲームイメージ【カプコン(9697)】は5月8日、【学研(9470)】の協力を受けてゲーム業界としては初となる(自称)、テレビゲームそのものをテーマにした漫画「学研 まんがでよくわかるシリーズ テレビゲームのひみつ」を5月1日に発刊し、全国の2万4000校の小学校と2700の公立図書館に寄贈することを発表した(【発表リリース】)。220ミリ×151ミリサイズのハードカバーで、ページは132p。非売品。学研の「まんがでよくわかるシリーズ」の第31番目の作品となる。

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リリースによると「まんがでよくわかるシリーズ」は、子供達が普段疑問に思っていることや知りたいことを漫画で分かりやすく説明した書籍。PTAや学校現場の先生からも評価を受けており、副教材としても用いられている。

今回カプコンが学研との共同で作成した「テレビゲームのひみつ」では、単にゲームを紹介するだけではなく、ゲームクリエイターの仕事内容やゲーム制作のプロセス、ゲームとの付き合い方、ゲームの脳に与える影響に対する専門家の意見(……?)など社会的問題、さらには日本のゲーム産業の経済的競争力など、子どもだけではなく先生や保護者にも参考になる内容を、分かりやすく掲載しているという。

リリース中の漫画の内容。いきなり例に「ロックマン」を挙げるあたり、カプコンらしい
リリース中の漫画の内容。いきなり例に「ロックマン」を挙げるあたり、カプコンらしい

カプコンでは今回の漫画をCSR(企業の社会的責任行為)の、そして身近ではあるものの誤解されやすいゲームへの正しい認識を啓蒙する社会教育活動の一環として、制作したとのこと。

「(自称)」と記事中で付け加えたのは、1981年に発売された当時としては低価格のパソコン「PC-6001」にはじまる「マイコンブーム」や、1990年代後半にいくつも発売された、ゲームソフトそのものやゲーム会社を作ったり運営するタイトルらによる「ゲームクリエイターブーム」の時期に、ゲーム業界をテーマとする漫画などをいくつか見かけた記憶が当方(不破)にあるからだ。

とはいえ、今回の「テレビゲームのひみつ」のように非営利で、しかも教育機関に配布する目的での漫画作成は聞いたことがない。その点では恐らく「ゲーム業界初」の冠は間違いないだろう。

漫画のタッチは子どもに好かれそうなタイプのもののようだが、内容が非常に気になる人も多いはず。営利目的でなく、啓蒙活動の教材としてならば、折を見てPDFなどで無料配布してほしいものだが、どうだろうか。

【「野球選手」と「食べ物屋さん」がトップ・男女のなりたい職業調査】で報じられた「子どもが将来なりたい職業」では、過去15年間に「ゲームをつくる人」は1998年に第10位として一度入ったきりで、あとは一切ゲーム関係の職業は見当たらない(おもちゃ屋さんは別)。今回の漫画が、「憧れの職業」リストにゲーム関係者が加わるような効果を示すよう、願いたいところだ。

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