JR各グループ、ICカードの相互利用を来年3月から実施

2007年05月17日 08:00

Suicaイメージ【JR東日本(9020)】【JR西日本(9021)】【JR東海(9022)】のJR3社は5月17日、それぞれが発行しているICカード乗車券について、2008年の3月から駅での乗り入れの際に相互利用ができるようにし、便利性の向上を図ることを発表した(【発表リリース、PDF】)。

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リリースによると、JR東日本の「Suica」、JR西日本の「ICOCA」、JR東海の「TOICA」それぞれについて、それぞれの相互利用を可能とし、シームレスな利用ができるようにする。具体例としては従来「Suica」の利用エリアである池袋・新宿間を、JR西日本の「ICOCA」で乗り降りしたり、「ICOCA」エリアの新大阪・岡山間を「TOICA」を利用するという形。

ただし、それぞれの会社のエリアをまたいだ(例えば新宿から新大阪を一枚のICカードで乗り降りする)ことはできないほか、それぞれのICカードが備えている電子マネー機能は、別の会社のエリアでは利用できない、さらには首都圏に限っていえば私鉄やバスが発行している「PASMO」などの使用エリアも今までどおり。

利用者にしてみれば相互利用はありがたい話ではあるが、「Suica」と「ICOCA」「TOICA」のそれぞれのカバー範囲を行き来する可能性があるとすれば、長距離旅行や出張に使われるパターンがほとんど。行き先での近距離移動(例えば新宿の会社に勤める人が新大阪に出張するために新幹線で新大阪に移動したあと、在来線に乗り換えて行き先会社の最寄り駅まで行く場合)には役立つだろうが、まず対応してほしい「エリアをまたいだ移動」には使えない(例なら新宿・新大阪間の移動)で一枚のICカードのみで利用可能とならないのは非常に残念。

企業ごとのブランド、規格の方針などさまざまな問題はあるのだろうが、今回の「相互利用」の開始を第一ステップとして、将来的には完全な相互利用を可能とし、共通化・統一化を果たしてほしいものだ。少なくともその方が、利用者にしてみてれば「便利性の向上」につながることだけは間違いない。

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