書店もリストラ・集約化が進む? 一年で484店舗減少するも総面積は拡大

2007年05月26日 12:00

書籍イメージ【日経新聞】が伝えるところによると、日本全国の書店数は5月1日時点で1万7098店となり、前年と比べて484店舗減少する一方で、売り場の総面積は東京ドーム2個分以上増えていることが明らかになった。元記事では「書店の二極化が鮮明になっている」と分析している。

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元データを出したとされる出版社のアルメディア(東京都豊島区)のプレスリリースが一般公開されておらず、また同社の公式サイト自身も見当たらないことから元記事のデータしか参照できないが、それによると今回のデータは大手出版社や取次会社の取引情報を元に集計したもの。全国の書店数は調査を開始した2001年の2万939店から1万7098店へと6年間で18.3%減少。一方で減少ペースは2004年まで毎年1000店近くだったものの2005年以降は年間300店舗程度に縮小。しかし今回、2007年において484店と再び増加する傾向を見せている。

一方で総面積は増えているということから、「書店そのものの巨大化」「大型店舗の展開」が相次ぎ、集客力や採算性で劣る中小書店の閉鎖が増えていることがうかがえる。後者については、アマゾンをはじめとするネット通販の普及やコンビニなど書店以外での書籍の取り扱いの拡充もお客離れを加速する一因といえる。

出版業界唯一の専門紙をうたう【新文化のサイト】上の最新情報を見ても、小型店舗が相次いで閉店していく一方で、大型書店の開店が続々行われ、書店の総合情報販売レジャーセンター化が進んでいるのがわかる。要は「トイザらス」のように、「本に関するものはなんでもあるよ」的な許容力を本屋にもたせ、魅力をアピールしようというものだ。

在庫の管理や書籍の検索がネット上(パソコンだけでなく携帯電話上でも)で気軽にできるようになり、本を注文すれば数日で、場合によっては当日・翌日に到着し受け取れるようになった昨今、既存の中小本屋の意義は以前と比べれば薄れてきているのは否定できまい。大型化による事業展開が難しい本屋が生き残るためには、今後独自の発想による営業など、プラスアルファが求められることだろう。

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