株式取引マインドは低下傾向続く…野村證券(8604)、2007年4月計測分の個人投資家動向を発表

2007年05月08日 08:00

株式イメージ【野村證券(8604)】の金融経済研究所は5月7日、個人投資家の投資動向に関するアンケート調査とその結果の分析報告レポートを発表した(【ノムラ個人投資家サーベイ・2007年5月発表分、PDF】)。

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今調査は1000件を対象に4月21日から23日に行われたもので、男女比は67.1対32.9。年齢層は30歳代がもっとも多く33.2%、ついで40歳代が28.5%、50歳代が19.3%。前回よりもやや年齢層全体が若返っている。金融資産額は200万円未満がもっとも多く24.6%、ついで1000万円~3000万円が24.1%、200万~500万円未満が19.3%と続いている。年齢層がやや若い方にスライドしたせいか、金融資産の保有額も低下している。

1銘柄あたりの保有期間は1年から2年未満がもっとも多く19.2%を占めている。次いで2年から5年未満が17.7%、6か月から1年未満が17.0%。投資に対し重要視する点は、安定した利益成長がもっとも多く45.1%と約半分を占めている。ついで配当や株主優待が21.9%となっており、テクニカルや値動き、高い利益成長といった項目より安定感を求めているのが分かる。

詳細はレポートを直にみてほしいが、概要的には

・投資指数は二か月連続して低下。
・株式取引マインドは低下傾向続く。
・市場要因、心理的要因、金利、為替など多彩な材料でネガティブな見方が増加。
・魅力的な業種は「素材関係」「医薬品・ヘルスケア」。「素材関係」は三か月連続。
・含み損益への具体的方針を定めていない投資家が多い。損切りが遅れたり塩漬け投資家が多い可能性を示唆。


という形に。

気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」だが、先月同様ある程度順位の上下はあるものの、ほとんど常連の企業が名前を連ねている。【任天堂(7974)】は今回回答年齢層が若かったことと、株価が青天井の様相を見せていることから、再び五位内にランクインしている。

1位……[トヨタ自動車(7203)]
2位……【ソニー(6758)】
3位……[楽天(4755)]
4位……【任天堂(7974)】
5位……【カゴメ(2811)】


上位を占める銘柄はそれだけ注目を集めていることであり、それだけ今後も活発に売買が行われる可能性が高い。トヨタや任天堂は半ば常連化する一方、株価高ブラザーズの様相を呈している。水準として高いのではなく、取引単価が高いという意味だが、今後さらに株価が上昇し、個人投資家には扱いにくい銘柄化しそうである。また【新日鉄(5401)】が第九位、【三菱重工業(7011)】が第七位に入るなど、素材関係や重工業関係の代表格であり昨今の市場のけん引役でもある銘柄たちの姿も上位に見受けられる。

投資ファンドの決算売りや昨年の市場展開の経験則から、「ゴールデンウィーク明け以降夏までは下落相場となる」という見方が市場にはまん延している。次回発表となる6月には、5月半ばまでのデータが反映されることになるが、果たしてその結果は「予想通り下落相場を受けて」となるのか「市場の大方の予想に反する形で」となるのか、気になるところだ。

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