三菱商事(8058)、日本食品化工(2892)・日本農産工業(2051)・日東富士製粉(2003)に対し友好的TOB開始

2007年05月19日 12:00

株式イメージ[三菱商事(8058)]は5月18日、【日本食品化工(2892)】【日本農産工業(2051)】【日東富士製粉(2003)】に対し、株式公開買い付け(TOB)を行うと発表した(【リリース一覧ページ】)。それぞれの会社はTOBに賛同しており、友好的TOBとなる。

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TOB期間はすべて5月21日から6月15日で、TOB価格は次の通り。

日本食品化工……360円(305円、55円/18.0%)
日本農産工業……380円(304円、76円/25.0%)
日東富士製粉……390円(349円、41円/11.7%)

※()内は5月18日の終値、プレミアの割合


三菱商事はそれぞれの会社の株式をすでに20~30%前後保有しているが、今回の買付で連結子会社化し、関係を強化する。また、買い付け後もそれぞれの会社の上場は維持する方針。

それぞれの会社に対するTOBのリリースに目を通すと、表現はそれぞれ異なるが、「川上から川下まで一貫した事業を行える企業が優位性を持つ市場環境」(日本農産工業へのTOBリリース内から抜粋)との認識から、三菱商事の中期経営計画「INNOVATION2007」に基づき元々の系列会社との関係を強化したものと思われる。また、バイオエタノール関連や中国市場での需要急増から、今後食糧関係の環境が厳しくなり競争も激しくなることを見据えての体制強化を図るものとも受け取れる。

親会社の三菱商事としては、財務状態が比較的安定している今のうちに、しっかりとしたグループ・系列会社との協力体制を確保したいという思惑もあるのだろう。財閥やコンツェルンという表現は今や前世紀の遺物と化した感があるが、その概念に近いスタイルのグループ体制による強化が、今後他の企業でも推し進められるのかもしれない。

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