健康食品の使用目的は「疲労回復」が80.3%

2007年05月03日 11:30

お薬イメージマーケティング会社の【富士経済】は5月2日、健康食品を利用している人を対象に、特定保健用食品(トクホ)の使用状況などを調査し、その調査結果の一部を公開した(【発表リリース、PDF】)。それによると、健康食品の使用目的は「疲労回復」が一番多く、またトクホの支持は「ブルガリアヨーグルト」がトップであることが明らかになった。

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今回の調査は2006年10月から11月に、健康食品を月に一度以上購入している消費者男女200人計400人を対象に行ったもので、年齢層は20代から60代まで。直接面談などによる。

男性はコンビニ、女性はスーパーで

健康食品の購入店上位三位は「ドラッグストア」35.3%、「コンビニエンスストア」20.5%、「スーパー」18.0%の順。トップのドラッグストアは男女共に多く利用していたが、コンビニは男性が、スーパーでは女性が多い結果となった。

これは購入タイミングとして男性は「出勤や帰宅、外回りの際にコンビニに立ち寄って購入」、女性は「他の食品などの買い物と一緒にスーパーで購入」というスタイルで健康食品を買っているからなのだろう。特に女性の購入スタイルを推測するに、普通の食事と同じ目線で健康食品を手にしていることが分かる。

使用目的は「疲労回復」

疲れているイメージ健康食品の使用目的では「疲労回復」が最も多く80.3%をしめた。次いで「整腸効果」が50.3%で、この2項目が過半数超え。以下、「生活習慣病予防」「ダイエット」「アイケア/眼精疲労回復」「美容」までが30%を超えている。

「疲労回復」「整腸効果」が多い現状を考えるに、「仕事疲れを栄養ドリンクで少しでもいやそう」「ストレスや宴会で胃がちょっともたれてる。整腸薬で少しでも回復させよう」という、サラリーマンなお父さんたちが健康食品を多用している状況がうかがえる。「ドーピング」と表現すると過剰かもしれないが、会社や家族のために、健康食品で自分の身体にムチを打っている様子が分かる。

また今後、メタボリックシンドローム関連として「生活習慣病予防」「ダイエット」などの健康食品の伸びが期待できよう。

期待する効果は男女によって異なる

一方、健康食品に今後期待したい効果は「疲労回復」が75.3%でトップ、次いで「生活習慣病予防」53.3%、「整腸効果」53.1%と、この3つが過半数となった。「生活習慣病予防」が「整腸効果」とほぼ同列の数値を得ているあたり、危機感を持つ人が増えていることがうかがえる。

また、女性に限定すると「アンチエイジング/老化防止」「ダイエット」「美容」が60%を超えるとのことで、女性の美に対する欲求は健康食品の分野でもおう盛であることが分かる。

人気のあるトクホは「ブルガリアヨーグルト」

特定保健用食品(トクホ)12商品を選択肢に購入経験をたずねたところ、「ブルガリアヨーグルト」が94%でトップ、ついで「ヤクルト」が92.8%、納豆の「金のつぶ・ほね元気」が64%、「健康エコナ」が54.5%となった。特に「ブルガリアヨーグルト」「ヤクルト」は9割を超えており、その知名度・人気度の高さが分かる。

もっともこの「特定商品の購入経験」については、元々サンプル数が400と少なく、選択肢も12商品しかなかったことから、ある程度の「ぶれ」は想定すべきだろう。


調査結果からは「男性は仕事でたまった疲れを少しでも回復させるため」「女性は美を追求するため」、健康食品を日常生活にごく当たり前のように組み込んでいるようすがわかる。コンビニやスーパーで普通の商品と肩を並べる形で健康食品やトクホが販売されていたり、ドラッグストアでも食品のような扱いの健康食品が一部通常の食品と同じように棚に収められているようすをみるに、この傾向は確かなものなのだろう。

また今後、男女共にメタボ関係の健康食品の伸びが加速すると思われる。売り手も開発側も、既存のニーズとこれからのニーズの双方にマッチした新商品(例えば「身体の脂肪も吸収する疲労回復薬」「お腹のぜい肉をとってお肌もつるつるになる脂肪吸収薬」のような)の開発を行っていくことだろう。

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