「投信を買ってみたい」4割強、日本企業投信が人気

2007年05月24日 08:00

株式イメージマイボイスコムは5月24日までに、投資信託(投信)に関する調査結果を発表した。それによると、投信の購入経験者は24.4%に留まっているものの、「今後(も)買ってみたい」と肯定的に考えている人は42.3%に登っていることが明らかになった(【発表リリース】)。

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今調査はネット上のアンケート形式で5月1日から5日の間に実施されたもので、有効回答数は1万4915人。男女比は46対54で、年齢層別では30代がもっとも多く39%、ついで40代24%、20代18%など。

投信肯定派は42.3%

投資信託の購入経験や購入意向についてたずねたところ、次のような結果が出た。

・購入経験あり、今後も購入したい……18.2%
・購入経験あり、今後は購入しない……6.2%
・購入経験なし、今後購入したい……24.1%
・購入経験なし、今後も購入しない……51.4%


「食わず嫌い」の可能性もあるが、このデータからは次のような数字を導き出すことができる。

★投信を購入したいかどうか(経験の有無に関わらず)
・投信を購入したくない……57.6%
・投信を購入したい……42.3%

★投信購入を経験した人のうち、今後についてどう考えているか
・今後も購入したい……74.6%
・今後は購入しない……25.4%


つまり、「投信を購入した人の3/4は今後も買いたい」と考えている。現在「未経験だが買ってみたい」人が実際に購入し、そのうち3/4が「今後も購入したい」層に入ることが想定でき、今後「定期投信利用者」はますます増えることが予想される。

一方で「経験なし、購入意欲無し」の人の理由が調査されていないので詳細は不明だが、過半数を超えるこの層への啓蒙が、今後投信の拡大には必要不可欠になるに違いない。

人気の投信は国内株式型

実際に投信を購入した人にその種類を尋ねたところ、「国内株式型」がもっとも多く過半数を占めた。

購入したことのある投資信託の種類
購入したことのある投資信託の種類

次いで「外国株式型」が34.3%を占めているが、これは直接株式の買い付けができない、人気の新興国(インドやベトナム、ブラジル、ロシアなど)へ間接的に投資ができることが人気の原因なのだろう。

また、「MRF・MMFまたは中期国債ファンド」「バランス型」など、安定タイプの投信に人気が集まっているのが分かる。一方最近市場で堅調さが目立つ、あるいは名を知られるようになった「不動産投信:REIT」や「ETF」については、それぞれ10.8%・5.4%と今ひとつ勢いに欠けている。

「日本の企業に投資したいけど実銘柄を調べるのは面倒だ」という人が「国内株式型」を買い求めているのだろうか。

案外少ない? それとも今後さらに伸びる? 郵便局

投信をどこで買ったかという問いには「証券会社」がもっとも多く、約半数を占めた。

購入先の金融機関
購入先の金融機関

次いで都市銀行、ネット専業証券会社、地方銀行・信用金庫と続いている。最近は郵便局での投資信託販売が相次いで報じられ、販売成績も好調に推移しているようだが、それでも郵便局と答えた人は2.7%に過ぎない。意外にまだまだ浸透していないのが分かる。

しかしその一方、「今後は」どこで購入したいかという問いには、ネット専業銀行が最も多く33.9%の数字を出しているが、郵便局は20.0%と証券会社、ネット専業証券会社、都市銀行に続く位置を占めており、今後はこれまで以上に郵便局での投信販売を利用する人が増加することが予想される。

興味があるのは日本、インド、中国

投資信託に限らず、金融商品の購入、投資先として興味があるのはどの国かとたずねたところ、「日本」と回答する人が多く37.0%を占めた。

投資先として興味のある地域
投資先として興味のある地域

次いで「インド」が23.9%、「中国」が21.4%、「インド・中国以外のアジア」が11.3%という結果が出ている。特に上位三か国は得票が高く、今後投資先としては「日本」以外は「インドと中国」に熱い視線が注がれるだろうことが予想される。


投信は「現物株式が買えない企業、国へも投資ができる」「投資先選択をあまり考えずに、イメージやテーマで投資ができる」などのメリットがある一方、「売買手数料・仲介手数料が割高で株式より多くの利ざやを取られる」「現物株式より安心というイメージ戦略で売られていることが多いが、実際には株式同様に大きな評価損をもたらすこともある」など、あまり知られていない(知らされていない)デメリットもある。

株式にしても投信にしても、最終的な判断は自分自身で、そして結果も自己責任で。これが投資の大原則。投信も「それだけでOK」ととりこになるのではなく、投資先の選択肢の一つとして考えるのが賢い手法といえるだろう。

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