ニューズコーポレーション、ダウ・ジョーンズに買収提案。ダウ社の株価は2倍に急騰

2007年05月02日 08:00

株式イメージアメリカのメディア大手の一つ、【News Corporation】は5月1日、大手新聞ウォールストリート・ジャーナルなどを発行し、株価指数でも知られている新聞社大手の【ダウ・ジョーンズ(DOW JONES)】社の買収を行うと発表した(【発表リリース】)。

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リリースによると、買収提案は1株あたり60ドルで行われ、すべてのダウ社株式を現金またはNews社との株式交換で引き取るとしている。またNews社はすでに700億ドルの時価総額試算を保有し、娯楽映画やテレビ、ケーブルテレビ、衛星放送テレビ、雑誌、新聞社など多彩なメディアを抱えている総合メディア企業。

リリースには「made a friendly offer」(友好的な買収)という表現があり、ダウ社側でも主要株主はこの提案に賛成していると発表されており、問題がなければ買収はこのまま成功するものと思われる。【ダウ・ジョーンズ側のリリース】でも、もし買収が成功すれば、時価総額でタイムワーナーを上回る、アメリカはもちろん世界最大のメディア企業が誕生することになる。

なお今回の報道を受けてダウ・ジョーンズ社の株価は35ドル前後から急騰し、買収価格の60ドルに鞘寄せする形の56ドル~58ドル前後で推移している。

ダウ社の株価。News社の買収報道を受けて、一挙にほぼ倍額へ。
ダウ社の株価。News社の買収報道を受けて、一挙にほぼ倍額へ。

日本ではある放送局とIT関係企業との間の買収交渉が長期化するなど、なかなか再編の話は進まない一方、一部にインターネットとの融合を模索して新たな形を目指そうとする流れがある。しかし全般的には視聴率の低迷やテレビそのものの依存度の低下、さらには内部のモラルハザード的な状況など、再編を迫られている状況はアメリカ以上とも評価できる。

今回のダウ社の買収が直接日本に与える影響はさほど大きくないかもしれない。しかし今後似たような話がアメリカで相次いでくれば、日本にも波状的に影響が生じることになるだろう。あるいはそれより前に、当事者らが必要に迫られ、動き出す可能性もあるといえよう。


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