「男性より女性が花粉症はつらい」!? ウェザーニューズが2007年の花粉シーズンの傾向分析を発表

2007年05月20日 12:00

スギ花粉イメージ【ウェザーニューズ(4825)】は5月18日、2007年の花粉シーズンにおける傾向をまとめたレポートを発表した(【発表リリース】)。今年は「花粉プロジェクト」と称して花粉症の症状を持つ全国100家族に対し自動観測機を貸し出して計測してもらうと共に、花粉症の症状を具体的にレポートしてもらうなど、定点観測的なデータも収録している。

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今年初頭は「今年の花粉は例年の数分の一で、花粉症そのものの症状も少なめで済むでしょう」という予想を聞き、胸をほっとなでおろした人も多いはず。しかしそれらの大部分が、実際には花粉症の症状で苦しい思いをし、「なんだ結局予想ははずれだったではないか」と肩透かしを食らったような気分になったことだろう。

今回発表されたレポートによると、やはり昨年2006年と比べて「楽だった」と感じた人は少なく、「つらかった」「非常につらかった」と思った人が増えていることが分かる。

今年の花粉症についてどう感じたか、2006年と2007年の比較
今年の花粉症についてどう感じたか、2006年と2007年の比較

特に昨年は半数以上が「楽だった」と答えていたのに対し、今年は「非常に」も合わせると「つらかった」とする人が6割近くに及び、「楽だった」派は4割に満たないほどに減っているのが分かる。

また地域ごとにヒノキとスギの花粉の散布状態が異なり、それによって「花粉症がつらい」と感じる人の期間が微妙に違っていることや、年齢を経るにつれて花粉症の症状は治まるようになる、そして男性より女性の方が「花粉症がつらい」と感じる人が多いという興味深いデータも出ている。

男女別花粉症の症状
男女別花粉症の症状

なぜ男性より女性の方が花粉症がつらいと感じるのか理由は明らかにされていない。あくまでも感情的に「つらいと感じるか否か」という指標なので、単に「同じ症状なのにこらえ性が女性の方が無いから」とする推論も考えられる。しかし、むしろそれよりは男女の生活環境の違い、そして花粉症もアレルギーの一種であることを考えると体質的・遺伝子的問題が関係してくるのではないかと思われる。

気になる来年の花粉症の傾向だが、今から来年の予想をしても「鬼が笑う」、というより気象の変化などにより今後大規模な変更が行われる可能性もあるが、同レポートでは「オホーツク海高気圧が強まる傾向にあるため、全般的に例年並から少なめ・低め」と予想している。ただし西日本から中部地域は「例年並~高め」と予想しており、同地域の人たちには今から気が気ではないかもしれない。

症状そのものははるか昔から存在していたはずだが、「花粉症」として認知され世間を騒がせるようになったのはここ数十年の間。中でもスギ花粉症は、戦後の復興計画の一環として杉の植林が一斉に行われたことが原因という学説もある。一方で人間そのものの抗体が鋭敏化されすぎているとの説もあり、原因も治療法も確立されていないのが現状だ。

天気予報ならぬ花粉情報もお天気コーナーで放送されるようになった昨今、天気関連のニュースを参考に、早くから気持ちの上で備えをしておくのが賢い対処法といえるだろう。

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