ポカリがよりエコに、軽くなります

2007年04月10日 08:00

ポカリのエコボトルイメージ【大塚製薬】は4月9日、同社の看板商品の一つである「ポカリスエット」の500ミリリットルサイズのペットボトルについて、2007年6月から日本国内としては最軽量の容器に切り替えると発表した(【発表リリース】)。1本あたりの重さは18グラム、従来容器の27グラムと比べると約30%の重量削減になるという。

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リリースによるとこれまでの容器では加熱殺菌しながらポカリスエットそのものを容器に入れていたため、それなりの厚みが必要で、27グラムの容器が用いられていた。しかし今回無菌状態のブースの中で常温の「ポカリスエット」を充てんし、キャップを締める直前に窒素を充填し内部を陽圧にする日本で初めての「陽圧無菌充填方式」という仕組みを採用。これにより高温で充てんすることがなくなるので、高温に耐えられる堅さや厚みのボトルは必要なくなったため、ボトルそのものの軽量化が可能となった。

大塚製薬側ではこのボトルを「材料を削減し環境に配慮した」ということから「エコボトル」と名づけている。このエコボトルの採用により、年間2700トンの原材料(ペットボトル樹脂)を削減することができ、これは原油4000キロリットル分、さらに輩出する二酸化炭素量は1500世帯分の排出量に相当するとのこと。

「エコボトル」での節約の度合
「エコボトル」での節約の度合

もちろん「エコボトル」でも消費者が利用する分には十分な耐久度を持っているのはいうまでもない。要は、製造工程でそれ以上の厚みや耐久度が必要だったのが、その工程を工夫することで必要以上の耐久度を持たせなくてもよくなった、ということ。

無菌状態のブースの構築や運用など、それなりに今まで以上の経費はかかるだろう。が、原材料の節約はもちろん二酸化炭素排出量の軽減の権利、さらに環境に配慮した商品開発というアピールができるという点など、負担の増加以上の効果が得られることは明らか。

今回の「エコボトル」は「ちょっとした工夫でできることは色々ある」ということを、如実にあらわした一例といえるかもしれない。

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