英知出版は「Beppin」「デラべっぴん」などの大人向け雑誌や若者向けファッション誌の出版を手がけていた、この方面では大手の出版社。しかしリリースによれば1996年には所得隠しが発覚するなど経営上のトラブルが相次いで発覚。

その後は親会社の変更や事業の一部を他に移管するなどして改革を推し進めていたが、ピーク時の1996年には85億円あった売り上げも2004年には32億5800万円にまで低迷。インターネットの普及に伴う同社の得意ジャンルとする大人向けビジュアルの紙媒体でのニーズ低迷を受け、主力の大人向け雑誌からは2005年4月末で撤退。

そして先日3月30日には親会社の自己破産申請に伴い事業停止が一部で報じられていたが、今回帝国データバンクの発表により、自己破産が明らかになった。

英知出版といえば「その筋」の雑誌販売元としては知られた出版社の一つであり、色々と「お世話になった」人も多いと思われる。紙媒体における大手ですらインターネットにお客を奪われて倒れてしまうのを見るに及び、ネットの普及に伴う影響がさまざまな業界に達していることをあらためて実感せざるを得ない。