新型インフルエンザ対策追加情報小まとめ・厚生労働省のガイドライン発表前に

2007年03月29日 12:30

マスクイメージ先に【新型インフルエンザへの食料品など家庭備蓄品を考察する】で報じたように、鳥インフルエンザから変異して発生する、人から人に感染する能力を持つ新型インフルエンザの発現に備えた動きの一つとして、【厚生労働省】が各種機関に遵守してほしいガイドラインを策定、今週末までに公式サイトにデータを掲載する予定である。そこでそのデータが掲載される前に、新型インフルエンザ対策についての追加情報をいくつか箇条書きに付け加えておくことにしよう。

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学校はどうなるのか

昔は単なるインフルエンザが流行しても、その欠席者数によっては学級閉鎖や学校閉鎖が行われていた。俗に言う「お休み」を学校側が決定したわけだ。新型インフルエンザについては、文部科学省が2006年6月に学校健康法の施行規則を改正し、新型インフルエンザでも「学校」閉鎖ができるようにした。しかし現状では「どの程度で学校閉鎖となるのかの目安」は決まっていない。厚生労働省の情報を元に、その場その場で判断する、とのこと。

発生前後の留意点

「現在の」厚生労働省発ガイドラインによる、新型インフルエンザ対策の概要を、「個人・家庭」「事業者」についてピックアップしてみる(ガイドラインでは他に、自治体、自治会向けの説明もなされている)。

[1]個人・家庭
◎発生前(準備段階)
・2週間分の食糧や水、日用品の備蓄
◎発生後
・自宅では個室で療養
・軽症での救急車の要請をひかえる
・極力外出をひかえる

[2]事業者
◎発生前(準備段階)
・流行時の事業運営体制の検討
◎発生後
・事業の縮小、在宅勤務、自宅待機などを検討
・不急な会議や研修の中止
・社員食堂、休憩所などの閉鎖検討
・海外勤務者の退避検討


週末までに公開される最新版ガイドラインでは、例えば備蓄品などについても具体的な項目が公開されるとのこと(以前紹介した記事を参考にしてもよいが)。

N95マスク

状況発生時に有効と思われるマスクは、基本的に国際公的基準である米国労働安全衛生研究所(NIOSH)の「N95規格」やEUの「FFP2」など。一般に販売されているマスクのキャッチコピー「ウイルス○×%カット」はほとんどあてにならないと思ってよい。

「N95」とは新型ウイルスより小さい塩化ナトリウムの微粒子(大きさ76ナノメートル。10億分の76メートル)を対象(この場合はマスク)に吹き付けて、粒子がどれだけ捕集できるかを計測した計測値。この場合、N95なら95%以上の微粒子が防げるという基準となる。FFP2はそれより基準としては厳しい。

こちらで楽天市場やアマゾンで調べたところ、アマゾンではN95対応のがいくつか、楽天市場では両方ともごく少数ではあるが存在が確認できた。一応リンクを記事中と最後に張っておくが、近所の薬局で入手できればそれにこしたことはない。


WHOによる、感染の広がりや警戒の強さを示した6段階の警戒レベルのうち、新型インフルエンザについて現在はすでにレベル3。レベル4に達すると各行政機関が動き、封じ込め作戦が開始されるとも言われている。また、厚生労働省では現状において、仮に新型インフルエンザが流行した場合、日本国内だけで「最大」2500万人が感染し、約64万人が亡くなると想定している。

「オオカミが出たぞ、では?」と鼻をくくってせせら笑う時期はすでに過ぎている。それだけは間違いない。

(最終更新:2013/08/30)

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