ジェトロがバイオ燃料利用のためブラジルに視察団派遣へ

2007年03月22日 08:00

石油精製工場イメージNHKは3月21日、【ジェトロ(JETRO、日本貿易振興機構)】が今年の秋にも、バイオエタノールの先進地ブラジルに視察団を派遣し、バイオエタノールの日本企業の関連ビジネスへの参入を支援すると報じた。

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すでに【バイオエタノール関連記事へのまとめ一覧】でお伝えしているように、さとうきびや甜菜(てんさい)、麦、廃材など植物を中心とした有機化合物を原料にしたバイオエタノール(バイオ燃料)は、ガソリンに混ぜて自動車の燃料として使えるように日本国内でも法体制を変更している。日本企業の間でも、この技術で先んじている海外での生産や輸送関連施設の整備を進める動きが相次いでいる。

このような流れを受けて、貿易・投資の促進を図るジェトロとしても状況把握を行うため、今年の秋にもさとうきびによるバイオエタノール活用では世界一と言われている先進地ブラジルに、視察団を送ることにしたのだという。

具体的には視察団は、ブラジル現地の生産者組合との会合、精製工場の見学、ブラジル政府の当局関係者との会談を行う方向で話を進めているとのこと。これらの情報収集を経て、現在日本企業で高まりつつあるバイオエタノールへの感心に応え、安定供給のための生産能力の確保や採算性に対する疑問を払しょくできる「かぎ」を先輩国であるブラジルの現場情報から見つけ出し、日本企業に活かせるよう支援していくことにしているとのこと。

ブラジルではバイオエタノールは国家事業として大々的に執り行われており、今では世界有数の「輸出」国家として名を知られるようになっている。また、この事業の運営の過程で、多数の労働力を必要とするため、失業者対策にも役立っているという。これについては日を改めて資料を元に当サイトでもまとめる予定ではあるが、諸般問題はあるものの、成功事例として認めて間違いない。

視察団の派遣決定そのものが今秋とは遅きに逸している気がしなくもないが、何もしないよりははるかに良い。有意義な視察を行い、日本企業をサポートできる情報とコネクションの形成をダース単位で取得できるよう、関係各員には湯飲み道楽ではなく、真剣に視察をしてほしいものである。

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