警視庁が防犯用に小型の盾「携帯用小盾(こだて)」の配備を開始・バインダーとしても使えます

2007年03月16日 08:00

バインダーイメージ警察官が刃物で襲われて負傷するのを防ぐため、警視庁では普段のパトロールの際にももち歩くことが可能な小型・携帯型の盾(たて)をすべての東京都内の交番などに配備することを決め、3月15日に公開した。16日から3500個をすべての交番・駐在所に対して配備を行う。名称は「携帯用小盾(こだて)」。

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東京都内では刃物を用いた犯行が相次いでおり、昨年でも4件がおき6人が怪我をしている。このような現状を鑑みて今回配備が決められたこの「携帯用小盾」は縦が約30センチ、横が約23センチ、厚みが0.5ミリほどの透明の合成樹脂製のもので重さは約800グラム。裏面には取っ手がついており、相手にかざして殴打などを防ぐことが可能。

普段のパトロールに持ち運びが出来るサイズ・重さでありながら、刃物だけでなく棒などの衝撃にも耐えることができる。表部分(取っ手と反対の面)には留め金もついているため、通常はバインダーとしても利用できる。

警視庁では16日からこの小盾を交番や駐在所、パトロールカーに配備することにしている。

実物を見た感じではロールプレイングゲームにおける「小盾」こと「スモールシールド」をさらに一回り小さくしたような、あるいは「手盾」のイメージがある。警察官の盾というと、畳を一回り小さくしたようなジュラルミンの盾こと「タワーシールド」が有名だが(機動隊が抱えるようにして持ち歩く、アレだ)、あれよりもはるかに機動力・柔軟性に優れており、きっと役に立つことだろう。ぱっと見には透明なバインダーにしか見えないのも、不用意な威圧感を与えない点でポイントが高い(通常のパトロールにジュラルミン盾を持ち歩いていたら、何事かと周囲の住民は思うに違いない)。

ただ、ジュラルミン盾と違い今回採用された「携帯用小盾」には、それ特有の戦術を必要とする。前者が「真正面から防ぐ」のに対し後者は「受け流す」のがメインの使い方だからだ。あるいは将来的に、中世の騎士や戦国時代の武将・武士が用いているような、ロールプレイングゲームに登場する武具が次々と採用されるようになる、のかもしれないし、そのコンセプトで装備を考えた方が確実なのかもしれない。対人戦闘の基本は昔も今もあまり変わらないからである。

ちなみに【不公平批判相次ぎ郵便車両の特権駐車見直し】でも説明したが「警視庁」はあくまでもは東京都を管轄する執行機関のひとつで、いわば「東京都警察本部」のこと。今回の「携帯用小盾(こだて)」も都内の交番・駐在所のみのお話なので、念のため。

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