中国が初めて公式に空母保有検討を表明

2007年03月09日 12:30

中国国内で改装(?)中の旧ソ連製空母「Varyag(ワリヤーグ)」イメージ[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]などが報じているように、中国外務省の秦剛報道官は3月8日、中国海軍が初の空母保有を真剣に検討していると言及した。これまでに中国政府の高官や高級将官が空母保有について発言していることはあったが、対外的・公式の場での「国としての立場から」の表明は今回が初めてとなる。

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秦剛報道官は定例の記者会見の中で、「中国は長い海岸線を有し、領海の主権と権益を確保するのは中国軍の神聖な任務だ」と空母保有についての正論を述べた上で、中国の空母保有については、「中国の関係部門があらゆる角度から考慮し真剣に研究していく」と表明した。

空母の保有は他の軍艦以上に建造だけでなく維持にばく大な費用がかかり、規模次第では小国一国の国家予算程度の予算計上が必要といわれるほど。経済的な費用増加によるデメリットを考慮した上でも、空母の保有を考えるという今回の発言は、軍備増強を急速に推し進めている中国が、さらに海洋・航空戦力の面で影響力を高めようとしている動きとして見られるのは必至。当然、日本やアメリカなど周辺諸国の懸念・警戒感が高まることが容易に想像される。この動きについては「中国海軍の増強はあくまでも国の安全と利益のためで、ほかの国には脅威にならない」とコメントし、けん制する姿勢を見せている。

中国国内で改装(?)中の旧ソ連製空母「Varyag(ワリヤーグ)」イメージ今件についてはすでに何度か報じているように、旧ソ連製の空母「Varyag(ワリヤーグ)」を取得した中国がその空母を改装し利用するのではという話や、そのノウハウを元に空母を新造するという話などが軍高官レベルの談話として伝えられている。最近も中国系香港紙の【文匯報】が人民解放軍中将の話として「中国は空母建造の研究を進めている。あと4年(2010年まで)のうちには建造する条件が整う可能性がある(中國完全有權利和實力建造航母。據他所知目前航母研製進展順利、如果速度快的話、有可能在2010年前完成」(【中國航母有望4年内建成】)と報じている。

また、搭載する航空機についても【中国、ロシアから空母艦載用戦闘機Su-33を50機購入予定】にもあるように50機の艦上戦闘機Su-33(Su-27K、フランカー)を購入する話が改めて言及されるなど、多方面から「準備」が進められているようだ。

ただ同新聞では、ミサイルや航空機、潜水艦の技術進歩により、空母の重要性・絶対的戦力性は以前と比べると低下しているという研究者の話も掲載されている(【教授促緩建航母遭「炮轟」】)。

他国に軍事援助を行い衛星を打ち上げ、さらに今回「防衛のため」という大義名分はあるものの空母の建設まで表明した中国に、果たしてODAという名の経済援助をする必要があるのか否か。直接軍事的な脅威論と共に改めて論議されることだろう。


■関連記事:
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【中国、国産の空母建造を計画か】


(最終更新:2013/08/22)

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