がん保険に入りました

2007年03月05日 06:30

当方が東京都の難病医療費等助成対象にもなっている(が、当方自身は軽微とのことで補助は受けられない……)ネフローゼ症候群で入院し、今も健康診断の名目で隔月くらいのペースで通院・血液検査などをしているのは、すでに「雑感」や管理人プロフィールなどでちらほらとお伝えしている通り。入院時以降医療費がいかにかかるのかを実感し、今更ながら保険の加入を検討した。「怪我をしてはじめて分かる薬箱の大切さ」とはこのことか。が、かかっていた病気が病気なだけに、保険の加入は困難を極めた。

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普段なら「保険に入りたいのですが」と手を挙げればダース単位で勧誘員が両手をすりすりしながらパンフレットを差し出してくれるもの。早速実家からも勧められた全労済や都民共済に連絡をしてみる。これらは無診察(健康診断をしなくとも自己申告で済む)なので手続きも簡単だからだ。

が、病歴を話したところむげも無く断られた。再発する可能性が高いといわれているネフローゼにかかったことがある人は、少なくとも最後の治療から5年間経過して再発しないことが前提なのだという。「特定部位不担保法」(特定の場所の病気は保険の対象としないという条件)や「給付金削減支払法」(特定の場所の病気の場合、通常の保険金より安い保険金しか支払われない)といった特別条件特則はないのか、と聞いたが「そんなものはありません」とのこと。

農協のJA共済や郵便局の簡易保険でも回答は同じ。要は受付のところで「このような病歴を持つ人は(何年間の経過期間がないと)門前払い」というリストに該当しているため、入れませんということなのだった。

仕方ないので一般の医療保険などはあと4年待つしかない。が、それでは納得がいかない面もある。「某アヒルがイメージキャラクタで、お金が大切だと問いている」の募集代理店に相談したところ、「がん保険だけなら大丈夫」という回答を得る。

【郵送検診.com内がん総合説明ページ】にもあるが、「がん」とは悪性腫瘍(あくせいしゅよう)のことで、DNAの病気ともいわれている。DNAがトラブルを起こすことで細胞が突然変異を起こしてしまうというもの。

がんはDNAのトラブルから引き起こされるものだが、そのきっかけとなるものはさまざま。たばこ、食事、性行為、環境汚染、感染、職業環境、放射線、工業製品、食品添加物、アルコールなどなど、身体に良くないと言われているあらゆるものがその原因となりえる。ただ、がんのメカニズムそのものがまだよく分かっていないため、完全な予防策はない。そして誰にでも発生する可能性はある。

日本人の死亡原因で、40代以降は1位、30代でも2位、20代でも3位は「がん」によるもの。確率論的にイメージすると、がんの発生は多数のサイコロを一度に振って、それらすべてが「1」の目が出たとき、と思えばいいだろう。それを毎日毎日振って、発生チェックをしていく。確率はゼロに近いがゼロではない。そして年を経ることに全体としての可能性は増えてくる。年齢を経るにつれて振るサイコロの数そのものが減らされ、一回振るごとの確率が上げられることもあるだろう。

「医療保険は駄目で何でがん保険はOKだったのか」という疑問がわくが、これはネフローゼが「がん」とは直接結びつくものではないというところから。医療保険の場合には「ネフローゼでの入院経歴は保険金の対象となる可能性を跳ね上げる」という統計結果が出ているが、がん保険の場合は保険金支払の対象が「がん」などに限定されるため、問題なし、と判断された。もちろん自分の病歴はきちんと自己申告した上での話しだ。

入ることが出来たがん保険では、色々な医療特約(保険の上でのオプション)が用意されている。この特約を使うと一般の医療保険のようなサポートも受けられるのだが、当然のことながらこちらは申請が却下されてしまう。「あと5年(去年で薬の服用は終わっているからあと4年)待て」ということには違いない。

がん保険だけでも入れたのは不幸中の幸いといえるが、やはり「ネフローゼ関係の病気になっても保険金は支払わなくてもいいから」という「特定部位不担保法」「給付金削減支払法」などが、公的機関の保険ですら一切適用されなかったのはちょっと悔しい。あと4年、健康に気をつけつつ時が経過するのを待つしかない。

それでも「がん」についてはひとまず安心でき、(保険料と引き換えに)それなりの安寧を得ることができた。「万が一がんになっても、前のように医療費で頭を抱えながらベッドの上で時を過ごす必要がなくなる」と思うだけで心が休まる。もちろんがんにならないのが一番だが。

読者の中に、まだ民間の任意保険に入っていないという人がいたら、共済や簡保でもいいので、今のうちに入っておくことをオススメする。当方のように、病気になってから保険の重要さを知り、いざ入ろうとしたら断られた、などという困った事態に陥ってからでは遅いからだ。


(最終更新:2013/08/22)

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