「物納OK」な地方税・東京都が地方税の物納を試験導入、オークションで競売し代金納付

2007年03月12日 08:00

株式イメージ【東京都】は3月9日、都民が支払う都税の納税の手段として、東京都独自の「物納システム」を導入すると発表した(【発表リリース】)。納税者が高級品などを専用の団体にオークションへの出展依頼を行い、落札された代金で納税をする仕組み。間接的ながら「地方税の物納」の形をとる今回の仕組みは、全国でもはじめての試みという。

スポンサードリンク

リリースによるとこのシステムでは最初に納税協力団体の【東京納税貯蓄組合総連合会】に物納をしたい物品を出品依頼。オークションシステムで団体が売却し、代金を団体が受け取り、それを納税者は落札代金で住民税などを納税する。仮に納税額よりも落札額が多い場合には、差額は納税者の手元に残る。委託料や出品手数料などの諸経費は納税者が負担する。

都が試験導入する擬似物納の流れ。
都が試験導入する擬似物納の流れ。

2007年度から試験的に動産でこのシステムを採用する予定だが、将来的には不動産(土地や建物)にもその範囲を広げる計画。

都では納税者にとっては納期内納税が可能になること、東京都側は滞納防止・税収の確保ができるとし、双方にメリットがあるとしている。

税金の物品による支払い、いわゆる「物納」は基本的に高額である場合が多くまた現金で無いこともしばしば想定される相続税においてのみ、しかも延納(支払期限の延長)でも現金払いが難しい場合に限り、税務署長が許可した場合に許される納税方法である(「差し押さえ」は別問題)。

今回の都税(地方税)も例外ではない。形式的には物納に近い形だが、実際には「都認定の協力団体による、納税額確保のための競売依頼・代行システム」に過ぎない。とはいえ、オークションにうとい人も多いのは事実で、そのような人にはありがたいシステムかもしれない。


■関連記事:
【「マニア必見!」「夏を先取り!」!?・ヤフオクの官公庁オークションに登場したマニアなアイテムたち】
【今度は公有財産もヤフオクで・和歌山県や山口県などがヤフーオークションで販売開始】

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ