【更新】NHK会長、受信料値下げ案に再び「時間がほしい」

2007年03月14日 06:30

時節イメージ[産経新聞]によると一連のNHKの受信料支払の義務化と値下げについて、自民党通信・放送産業高度化小委員長の片山虎之助参院幹事長とNHKの橋本元一会長が3月13日、国会内で会談した。片山氏は私案も提示した上で15日までにNHKが新たな打開策を提示するよう求めたが、NHK側は相変わらず「時間がほしい」などしてこれまでの答弁を繰り返すのみだったという。

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自民党の片山氏は【NHK受信料問題・自民片山氏「2割値下げを」NHK橋本会長「ムリ」】にもあるように、総務省側の要請を受けて自民党から調整役としてNHK側と交渉しているもの。3月4日の段階ではNHK側は「回答するまでちょっと待って」とし、片山氏も待っていたことになるが、今回の対談では結局「具体的に申し上げる段階ではない」「時間がほしい」とし、さらに時間を求め当初の「9月末まで待て」というNHK側の主張を繰り返すなど、事態の進展は見られなかった。

今回片山氏は私案とし、2009年度から開始予定のNHK5か年を1年前倒ししてスタートすると共に受信料徴収率の目標を設定した上で、増収があった場合の具体的な値下げ案を明記し、これまでの総務省案「ともかくすぐに受信料2割減」から譲歩した内容の案を提示したが、それでもNHK側は首を縦に振るどころか「けんもほろろに」相手にもしなかったことになる。いわば片山氏(と自民党)の面子が台無しにされた形、といえるだろう。

これが本当に「どうがんばっても9月までかかるんだから待ってくださいよ」なのか、「外野は黙ってろ」的な態度なのかさらには「半年も経てば熱も醒めるだろう」というNHK側の時間の引き延ばし作戦なのかは不明だが、第三者的視点から見る限りでは「改革改革というが本当にNHK上層部側にはやる気があるのか」と見られても仕方のないところではある。


「2割値下げで2008年度から受信料支払い義務化」(1月11日、菅総務相)
「もう限界だから受信料値下げは無理」(1月12日、NHK会長)
「合理化すれば値下げは可能」(1月16日、総務次官)
「今の受信料のままでは国民が許さない」(1月17日、菅総務相)
「支払いを義務化しても受信料がすぐに増えるわけではない」(1月17日、NHK経営委員長)
「状況を見極めたうえでお答えせざるを得ない」(1月17日、NHK橋本会長)
「きちんと説明できる態勢作りをしろ」(1月17日、菅総務相)
「値下げはすべきだが受信料義務化で契約者数が増えてから」(1月18日、民放連会長)
「徴収コストがかかりすぎ。抜本的な見直しをして数値目標を設定しろ」(1月26日、菅総務相)
「値下げは将来的にはしたい。でも分からない。具体的な数字は挙げられない」(1月26日、NHK橋本会長)
「料金体系の抜本的見直しを9月までにまとめる。その中で可能ならば値下げを考慮する」(1月31日、NHK橋本会長)
「受信料支払いの対象を把握するために住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)を使いたい」(2月1日、NHK橋本会長)
「9月では遅い。もっと早く結論を出せ。住基ネットなど必要は無い。現在の住民票による調査で十分だ」(2月2日、菅総務相)
「住基ネットのデータは不必要。既存システムでやりくりしろ」(2月5日、総務省松田隆利事務次官)
(ここまでで「2割値下げと総務省は言うがその根拠を示せ」NHK側)
「2割値下げの根拠を4パターンに分けて提示した。今後さらに精査してつめていく」(2月5日、総務省)
「色々考察する必要があるので値下げができるかどうかの試算に9月までかかることは譲れない」(2月13日、NHK経営委員長)
「受信料義務化は必要だがNHKの改革とワンセット。今は全然改革が進んでいない。だから義務化には反対」(2月23日、総務省タスクチーム)
「受信料義務化のタイムリミットは3月13日。それまでにNHK側は誠意ある態度を示せ」(2月27日、菅総務相)
「(総務省がなんと言おうと)料金体系の抜本的見直しは9月末までかかる。それは譲れない」(2月27日、中川潤一理事・小林良介理事)
「放送法改正案とりまとめとNHKとの折衝役の課長を更迭」(2月28日、菅総務相・総務省)
「今年度の受信料義務化見送りも止む無し。試算にはどうしても9月までかかる」(3月1日、NHK橋本会長)
「NHKの対応は責任感がない。危機的事態を認識して一刻も早く改革すべき」(3月1日、総務省松田隆利事務次官)
「2割値下げを」→(ムリ、という回答に対し)「義務化した場合の値下げを経営計画に明記しろ」(3月2日、自民党通信・放送産業高度化小委員長の片山虎之助参院幹事長)
「(NHK側の拒否に対し)非常に残念なこと」(3月2日、菅総務相・総務省)
「私案まで考えて提示したのだからどうにかしろ」(3月13日、自民党通信・放送産業高度化小委員長の片山虎之助参院幹事長)
「片山氏の私案への返答も含め具体的にコメントできない、時間がほしい」(3月13日、NHK橋本会長)←今ここ


(最終更新:2013/08/22)

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