牛丼屋がすし屋を買収・すき家のゼンショー(7550)がかっぱ寿司のカッパ・クリエイト(7421)と資本業務提携

2007年03月09日 06:30

株式イメージ牛丼チェーン店「すき家」などを展開する[ゼンショー(7550)]は3月8日、回転寿司「かっぱ寿司」などの【カッパ・クリエイト(7421)】と資本業務提携を行うと発表した(【発表リリース、PDF】)。第三者割当増資と特定株主との相対取引で、ゼンショーはカッパ・クリエイトの31.25%の株式を取得し筆頭株主になる。

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リリースによると今回の提携によって、両社が蓄積してきた外食事業に関する経験などを終結し、商品開発や製造・加工、さらには物流や流通運営など多種の分野において、ライバル社との競争力を高めることができるとしている。

資本提携においてはゼンショーがカッパ・クリエイトの創業者で元会長の徳山淳和氏から94万9600株を相対取引で取得(全株と推定される)、さらに1株1661円で第三者割当増資を630万株分引き受ける。これによりゼンショーのカッパ・クリエイトの持ち株数は724万9600株となり、これまでのジェム・エンタープライズ保有の540万株を抜き筆頭株主となる。

カッパ・クリエイトは今回の増資で約105億円のキャッシュを手にいれたことになるが、これは新規出店や既存店舗の改装にあて、収益率の向上を狙う。また、両社はそれぞれ肉・魚部門を得意としており、それぞれの強みを効果的に互いに活かせるよう、さまざまなコラボレーションが期待される。その第一弾として、ゼンショー側では同社の小川賢太郎社長をはじめ数名を役員としてカッパ・クリエイト側に派遣する予定だという。

カッパ・クリエイトが財務的に厳しいことはかなり前から明らかだったが、今回の増資で資金面ではひといきついた形。とはいえ現状では事態の抜本的な解決にはならない。カッパ・クリエイトの未来は、ゼンショーとの業務提携でどのような方策が検討され実施されるか次第だといえる。

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