父親の昼飯平均予算は607.6円、ラーメンや丼モノが好きで愛妻弁当派は1/4

2007年03月11日 11:30

家族で食事イメージ【農林中央金庫】は3月7日、現在の日本における父親の食生活における実態調査結果【現代の父親の食生活、家族で育む『食』調査について(PDF)】を発表した。それによるとお昼ご飯の外食やお弁当代は平均で607.6円、外食ではラーメンや丼モノ、カレーライスなど、立ち食いソバ屋でよく見かけるメニューが多数を占めていることがわかった。また、約6割の父親が「家族と一緒にごはんを食べるよう努力している」など、家族団らんの場として食事を重視したい心境が浮き彫りになった。

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農林中央金庫ではこれまでに母親、小中学生、高校生を対象に「食」に関するアンケートを実施してきたが、今回は東京近郊に住む30~40代の父親を対象に、「食」を取り巻く状況について質問をし、今回の回答を得た。調査時期は2006年11月22日から12月7日、対象人数は400人。

色々と注目すべき結果が出ているが、かいつまんで紹介すると

●朝食編
・朝ご飯を一人で食べるお父さんは46.6%、子どもと一緒が48.9%、妻と一緒が48.3%。30代より40代の方が一人で食べる率が高い。
・朝のメニューはパン派が69.3%。卵料理が62.58%、ご飯は55.7%。トースト・エッグといういかにも洋風の朝食的なパターンか。

●昼食編
・昼ご飯は飲食店への外食が45.8%、市販弁当が26.5%、家で弁当を作ってもらうのはわずかに25.5%。他に職場の食堂など23.8%、ファストフードが22.0%。
・昼によく食べるメニューはごはんとおかずが84.1%ともっとも多い。お弁当や定食モノか。次いでうどん・そばが47.9%、ラーメン43.3%、丼モノ40.6%、カレーライス33.2%。朝ご飯がパンだったのに対し、昼ご飯はごはん、めん類が優勢。30代はおにぎり、カップラーメン、ハンバーガーなどが多く、40代はうどん・そばが多い。
・昼ごはんの平均予算は607.6円。400円未満13.1%、1000円~1100円も8.9%。500~900円で69.4%を占める。

●夕食編
・自宅で夕食を食べる比率は平均で5.4回/週。毎日は47.5%。職場の付き合いや仕事で夕食を自宅で食べられない人が多い。ただし平日は自宅で食べるにしても「ひとりで」が53.1%を占めている(妻が62.9%、子どもが56.4%)。
・定番メニューは焼き魚、カレーやシチュー、野菜などの炒めモノ。30代は炒め物や揚げ物、パスタが高く、40代は焼き魚や刺し身が多い。

●料理へのこだわり編
・好きなおかずはカレーがぬきんでている。次いで鍋物、焼き魚、刺し身、ぎょうざ、ハンバーグと続く。
・嫌いなおかずは野菜などの煮物が多く、ついでカボチャやセロリ、納豆。子供と同じか。

●家族との食事編
・家族と一緒にごはんを食べるよう努力しているかという問いには「とても努力している」13.8%をはじめ、努力している派が59.5%と約6割。していない派の40.5%をやや上回る。同居家族人数が少ない方が努力している人が多い。
・ただし、「家族と一緒に食事をするよう努力している人」は職場でのつきあいが少なめという結果も。
・子どもの年齢が上がるにつれて家族そろって食事をする回数が減る傾向。
・家族での食事の際には話をしたりテレビを見るのが圧倒的に多い。ただ、新聞を読む(8.5%)、だまって食べているだけ(6.8%)、携帯電話で話したりメールをする(1.5%)、雑誌や本を読む(1.3%)という意見も。
・父親が作る得意料理は「チャーハン」「パスタ」「カレー」の順。

●気になること編
・食事や食べ物について子どもに教えてきたことは「食べ物を粗末にしない」73.0%、「いただきます・ごちそうさまという」68.8%、「好き嫌いをしない」60.0%。あいさつや食べ物の大切さを説く傾向。
・食の情報源はテレビが51.8%、妻が48.0%、母親が32.0%。雑誌9.8%やインターネット9.0%と比べるとやはりテレビ、そして周囲の人の口コミ情報の影響力が大きい。
・食の安全については関心がある人は67.5%。気になることはBSEが63.7%、鳥インフルエンザが60.7%と多い。ついで食品添加物57.0%、残留農薬50.0%など化学物質への不安も過半数を超える。
・子どもに与えたい食の環境は「無添加、無農薬など安全性が高い健康的な食環境」がもっとも多い。ついで「食料自給率の向上や自然保護などにより、食糧に困らない環境」。


などとなっている。

よくテレビドラマや漫画で描かれる父親像が、ほぼそのまま映し出されたような調査結果といえよう。現状をそれなりに把握し、工夫する一方で、状況を改善しようと努力しているようすもうかがえる。

データを細かく分析すると色々な推論が出来て興味深いのだが、それはそれで時間と手間がかかるし、恐らくは別の機関がやる仕事だろうからここでは省略するが(笑)、一つだけ「昼食の平均予算は607.6円」という項目について。

素敵な愛妻弁当で昼飯時を満喫できればそれがベストなのだが、データから見るにそのような「幸せモノ」は1/4未満のようだ(家で弁当を作ってもらう人は25.5%だが、それが「愛妻弁当」であるかどうかは不明だし、妻に創ってもらったとしてもそれが「素敵なもの」かどうかはまた別の話)。

500円玉一枚を渡されて「はい、これ今日の昼食代」という描写を見かけることが多いが、実際の平均的父親像においては、さらに100円玉が一枚追加されていることが分かる。コンビニや弁当屋のお弁当ではちょっとしたボリュームのものだと500円のものが多いが、これを考慮すると価格的には「お弁当」+「惣菜1点追加」か「おにぎり一つ追加」、あるいは「缶ジュース」といったところだろうか。「食後の一服」はとてもムリのようである。

ただ、これを仮におにぎりを二つか三つ選び(一つ100円~150円)、おかずを一品か二品追加するというパターンにすると、ある程度柔軟性が高くなる。またはカップめん類を一つに、おにぎりや惣菜というパターンも考えられる。コンビニやお弁当屋の弁当の種類も多種多彩に存在するが、それに飽きたらこういう組み合わせもありかもしれない。

もっとも、社内に食堂のある企業に勤めていたり、近所に学食など安くて栄養バランスも考えられているメニューを提供する場があれば、それを積極的に利用するべきだろう。600円強という価格でも十分以上にお昼ごはんを堪能することができよう。

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