「画像内の顔を認識してデータ検索」監視カメラ接続用業務レコーダーを日立が発売

2007年02月24日 19:30

時節イメージ【日立製作所(6501)】は2月23日、監視カメラに接続する業務用録画機としては初の、人間の顔を認識して検索する機能「類似顔検索機能」を持った録画機「DS-G360」「DS-G260」を5月8日から発売すると発表した(【発表リリース】)。それぞれ110万円・93万円。録画した映像の中から特定の人物の顔が映っている場面を素早く確認できるため、監視システムなどに有効とされている。

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監視カメラによる監視システムは金融機関や小売店など、商品を販売する店舗や高額商品を取り扱う場所で活用されている。また最近では集合住宅の出入り口やアーケード街などでも使われ、犯罪防止に役立っている。しかしながらこれらの監視カメラに録画された映像データを単に再生するのでは、必要な情報を見つけ出すのに時間がかかり、何らかの検索ができれば、というニーズが高まっていた。また、監視カメラの映像を録画するレコーダー側も、デジタル化に伴う高画質化や長時間の記録が可能になるなど、このニーズを満たすだけの土台は出来つつあった。

今回日立から発売される「DS-G360」「DS-G260」では、通常モードで毎秒30フレームにて入力映像を記録。そのデータを元に類似度の高い顔を検索できるネットワークソフトウェア「DSHNET5 V2」で「類似顔検索機能」を使うことができるようになったという。ネット上のサービスでもマウスなどで線描きをするとそれに類似する画像のデータを検索結果として抽出するサービスがいくつか存在するが、今回のレコーダーはそれを応用したものだと思えばよい。

当然のことながら顔検知システム(「類似顔検索機能」)は写す映像によっては検知できない場合もあるため万能というわけにはいかないが(後頭部ばかり映っていたら顔の認識は不可能)、例えばスーパーマーケットで「要注意人物」の過去の行動をモニターする際、通常ならすべての映像を早回しででも全部閲覧しないと確認できないが、このシステムならば「要注意人物」のデータを入力して検索すれば、該当すると思われる部分だけを再生して確認し、チェックを入れることができるようになる。要は不審人物の店舗内の行動時間や状況を素早く確認するのに役立つわけだ。

ソフトウェアがオープンプライスで価格が不明なのもあわせ、このシステムが通常の監視システムと比べて価格的に安いのか高いのかは不明。また、値段の関係から小規模、あるいは個人経営の店舗への導入は無理がある。逆に、比較的規模の大きい店舗でこれまでにも監視カメラを用いている場所でなら、録画機の交換の際には考慮する価値はある機器ではないだろうか。

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