みすず監査法人、事実上の解体へ

2007年02月20日 19:30

株式イメージ【NIKKEI NeT】など各報道は2月20日、【日興コーディアルグループ(8603)】の有価証券報告書虚偽記載の監査を担当したみすず監査法人(旧・中央青山監査法人)について、現在担当している上場企業約600社の監査業務と担当の公認会計士を今年の夏をめどに他の大手監査法人に移管する方向で検討していることを報じた。

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監査法人は基本的に個々の公認会計士による比較的緩やかな寄り合い所帯の性格が強く、またそれぞれの会計士が監査法人の戦力でもあり事業の根幹を成すものでもある。それらを他に移管することは、事実上みすず監査法人の解体を意味することになる(例えるのなら選手がいないプロ野球球団のようなものだ)。

みすず監査法人はカネボウの粉飾決算事件に関する粉飾決算で所属していた公認会計士が逮捕起訴された件を受け、金融庁から業務停止処分を受けている。これを受けて体制を改め名前も「みすず監査法人」として業務を再開したが(【中央青山監査法人、「みすず監査法人」に名を変えて業務再開】)、少なからぬ構成会計士が【プライスウォーターハウスクーパース(PwC)】の日本法人として設立したあらた監査法人に移籍している。

日興の件でもみすず監査法人の行政処分の可能性が指摘されたことから、今後一段の信用低下は避けられないとし、担当企業の業務混乱を避けるために今回の移管措置を決めたとしている。具体的には社員総会(一般企業の株主総会に相当)で決定する。所属会計士だけでなく一般職員の移籍を大手3法人(【新日本】【あずさ】【トーマツ】)を対象として協議を進めるもよう。

今件について山本有二金融担当相は2月20日の閣議後の記者会見で「決まったとは聞いていない」とコメントすると共に「(事実だとすれば)会社が監査を受けられない事態が生じることがないよう、業界団体などが適切に対応することが最も必要なことだ」とのべ、移籍期間における空白時期が生じないように配慮してほしい意向を語った。

「青山リスク」という言葉が個人投資家の間で語られたように、度重なる不祥事で青山・みすず監査法人の信用の低下に歯止めがかからないのは仕方のない話。しかし例えば先の日興の件にしても、担当したのは確かに旧中央青山監査法人だが、直接担当した公認会計士らのほとんどはすでに「みすずではなく」あらた監査法人など他の監査法人に移籍しているという話もある。監査法人が一般企業よりも緩やかな集合体という性質上、監査法人そのものを問題視しても「それほど」意味は無いような気がするのは当方だけだろうか。


(最終更新:2013/08/22)

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