関門海(3372)の筆頭株主が財務大臣に・相続税の「物納」の模様

2007年02月12日 19:30

株式イメージ安フグ料理店「玄品ふぐ」などを展開する外食チェーン【関門海(3372)】は2月9日、筆頭株主や主要株主に変動が生じ、筆頭株主が財務大臣になったことを明らかにした(発表リリース、PDF)。相続税の物納が行われたものと思われる。

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【昨年8月のリリース(PDF)】にもあるように、関門海の創業者で筆頭株主だった山口聖二氏が死去したことに伴う遺産分割協議による相続で、同氏の株式は相続人に分配。山口咲生氏・山口旺子氏が1万3374株(22.83%)を相続して筆頭株主になり、山口晴緒氏が1万3372株(22.83%)を相続し第3位株主になった。

その後【リリース(PDF)】にあるが「ヤタガラスホールディングス」という会社が長期保有の目的で相続人らの株式の一部(1万6750株、28.59%)を買い取り筆頭株主になっている。

今回発表されたリリースを読む限りでは、三人の相続人はそれぞれ50株から106株を手元に残してあとはすべて財務大臣に引き渡している。「相続の物納により」という明記はないが、財務大臣が積極的に株式の売買を行うことはなく、通常は「物納による相続税の納税」以外には株式の取得は考えにくいため、今件が「相続税の物納」による結果であることは容易に推測できる(一部報道では「相続税の物納」と報じられているのでほぼ間違いないようだ)。

相続税は通常申告期限までに全額納税することを義務付けられているが、納期期限を延長したり分割する制度が設けられている(延納制度)。この制度を適用しても支払えない場合、一定の要件のもと、税務署長が許可した場合に限り、相続した財産(の一部)を納付することで納税に代えることができる。これを「物納」といい、相続税だけの特例である(滞納による差し押さえとは別)。

さまざまな事情があるにせよ、日本銀行以外で財務大臣が筆頭株主になるのはきわめて珍しい話。今後についてだが、関門海が直接財務大臣から買い戻すことはできず、財務大臣が委託先の証券会社を通じて市場で売却されるところを買い増すしかない(あるいは財務大臣側の応札を期待して「公開買付」をすることも一つの手)。

このまま売却が遅れたら、次の関門海の株主総会には財務大臣が出席し、筆頭株主として発言をする……ということはさすがにないだろう。相続税の物納はちらほら聞く話ではあるが、この制度の適用によって財務大臣が上場企業の、主要株主どころか筆頭株主になるのはきわめて珍しい話。

関門海の株主にすれば、「大きな売り圧力になるのでは」「いや、証券会社が立会外分売をするさ」「公開買付も?」と色々な思惑が頭をかき回す事態になっていることだけは間違いあるまい。

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