【更新】楽天三木谷社長相次ぎ大手新聞社とのインタビューに応ず・新しい動きの前触れか

2007年01月06日 19:00

株式イメージ[楽天(4755)]の三木谷浩史会長兼社長は正月明けに[産経新聞]と[朝日新聞]、さらには[読売新聞]のインタビューに相次いで応じ、楽天の今後の展開についての抱負を語った。それぞれ同社が運営しているネット商店街「楽天市場」の事業展開や今後の進出方針についてかなり突っ込んだ話が行われており、今後楽天が新たに大きな動きを示すのではないかという予兆ととらえる考え方もある。

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まず産経新聞へのインタビュー記事では

・今年は楽天市場の利益4割増を目指す。
・証券事業にも注力する。
・音楽や動画配信などのエンタメ分野にも注力したい。
・1月中旬には楽天市場のAPIを公開するので利用率向上が期待できる。
・SNSには興味があるが買い物はあくまでも楽天市場内でが望ましい。
・携帯電話の売上は1日3億円を数える日も。将来には10倍に達し、売上の4割が携帯電話経由になるのでは。注目している。
・TBSとの問題はノーコメント。
・10年以内に放送と通信がIPベースになる。一体型メディアとしてみるべき。双方向情報発信も楽しいし、注目している。
・M&Aも否定しない。有利なものがあれば実施したい。


次に朝日新聞でのインタビュー記事では

・2~3年以内に同様のサービスをアメリカや欧州、中国でも始めたい。
・中国向けサービスは大都市限定で今年中にも現地事務所を開設し展開予定、
・動画ポータルサイトで配信番組の内容を充実。
・TBSとの関係はノーコメント。


と語っている。読売新聞とのインタビュー内容は朝日新聞のそれとほぼ同じ。ただ、日本国内市場を「出生率が低下しているので将来的に市場として魅力的かどうか疑問」と、海外進出の理由の一つについて明らかにした。

これらの記事を総合すると「楽天は海外展開も含め今年も色々やっていきます」「ネットと放送は一体化するのは間違いないから、うちが今進めていることを信じてくださいな」「売上の成長率が鈍化しているけど、海外展開や携帯への注力をするのでまだまだ期待できますよ」ということになるのだろう。

今回のインタビュー記事での発言が果たして単なる株価対策としてのブラフなのか、それとも今後具体的なアクションを示すための伏線なのか、はたまた大きな行動を示す前に「話したくて話したくて仕方ないので、具体的なことは語れないけど気迫だけでもお見せしたい」ということでインタビューに応じたのかは分からない。

とはいえ、すでに【TBS(9401)】の株式を大量保有したまま年越しをしてしまったTBSとの提携問題は、本来スピーディーに事業を展開すべき「最先端IT企業・楽天」としては例外中の例外といる事案であり、最大の懸念材料であり、まさに「ノドに引っかかった魚の骨」に他ならない。

具体的なスケジュールが区切られているものとしては「1月中旬の楽天市場APIの公開」「今年中の中国方面への事業所設立と楽天市場の展開」の2点が挙げられる。まずはこれらについて有言実行となるかどうか見極めたいところだ。それと同時に楽天の動向を注意深く見つめ、どのようなサプライズを引き起こしてくれるのかに期待しても良いだろう。

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