セイクレスト(8900)社員、インサイダー取引で逮捕

2007年01月17日 06:00

株式イメージジャスダック市場上場の大阪の住宅販売会社【セイクレスト(8900)】(マーケットメイク銘柄)の社員が自社株の株式が分割されるという内部情報を元に、自社株を事前購入して分割後に売り抜け、約800万円の不正な利益を得ていたとして、大阪府警は1月16日、インサイダー取引の疑いでセイクレスト経営企画課長榊山周一郎容疑者、知人の会社役員吉村崇容疑者、会社員善野新吾容疑者の3人を逮捕した。

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セイクレストは2005年12月9日に株式の5分割を発表しているが、榊山容疑者は事前に内部情報として知り、当時1株40万円あまりだった自社株25株を約1257万円で吉村・善野両容疑者の妻の名義で購入し、発表・株価急騰後に売り抜けた疑い。同社株式は分割発表後、約3倍に値上がりしている。

セイクレスト側では今件について【リリース(PDF)】を発表。「上記捜査に係る内容把握に努めるとともに、関係事実の調査・全容把握に全力を尽くしております」とコメントしている。

「雑感」でも述べたように1月16日は前場が引けた後に証券取引等監視委員会から「11時50分から強制捜査について記者会見を行う」との報がなされ、市場関係者の間では不安の声が広まった。しかし実際には(インサイダー取引ではあるものの)規模も小さく、事実上一個人の不祥事ということで、幸いにも影響は最小限に留まることになった。

とはいえ、上場企業構成員のモラルが問われる事件であることに変わりはない。今後の捜査状況を見守る必要があると共に、類似事件がおきることのないよう、祈りたいところだ。

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