電子レンジもどきに食品入れて1分でカロリー判明・「カロリーアンサー」開発、価格は300万円

2007年01月06日 19:00

カロリーアンサーイメージ電子レンジのような外見をした機械に食品を入れると、一分前後でその食品の熱量(カロリー)が測定できる食品カロリー自動測定器カロリーアンサーを青森県の【ジョイ・ワールド・パシフィック】と県の技術研究所(【青森県工業総合研究センター】)が共同開発した。価格は315万円(税込み)。個人で買えるようなレベルのものではないが、量産化ができれば価格はもっと「シェイプアップ」するという(【参考:Mainichi INTERACTIVE】)。

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この「カロリーアンサー」は世間一般に知られている食品やカロリーなどの栄養成分が既知のものではなく、加工したものや色々な材料を使って調理した食品のカロリーを自前で判別するために作られたもの。解説ページによると、近赤外線を利用し「食品に含まれるカロリーや糖質・脂質・タンパク質量等の成分測定を非接触、且つ数分で」行うというもの。熱量だけでなく糖質や脂質、たんぱく質、含水率まで測定可能だという。具体的には近赤外線による分子共鳴運動を利用し、その波長強度を調べ、各種成分を特定する。

例えば育った環境で赤身・脂身の量が粉採る牛肉、産地が異なる果物、同じ完成品としての料理だが材料が異なるもの、料理店における新メニューなど、さまざまな分野での利用が想定できる。従来ならこういった成分分析には専門の機関に依頼し、かなりの時間と費用がかかるものだが、この「カロリーアンサー」があれば数分で答えが出るというわけだ。なおこの商品については世界11か国に対し特許を出願済みとのこと。

参考記事にもあるが、想定環境が容易に想像でき、かつ「もしそのような機械があるのならすぐにでも使いたい」というところが多い。また昨今のダイエットブーム・メタボリックシンドローム騒動などもあり、問い合わせが殺到しているという。

この「カロリーアンサー」は高額なために販売代理店経由での販売方式を用いているようだが、それらの各紹介サイトによると、食品流通会社や中規模以上のレストランなどで活用されているとのこと。実際の利用方法も電子レンジの使い方と同じで「食品を入れる」「測定スタートキーを押す」だけでOK。あとは数分でカロリー測定値が表示される。

なお装置の重量は24キロ、使用電力は最大350W、測定値制度は±5%。30グラムから2キロ未満の食品が測定可能。液モノや汁物以外は測定できるという。またオプションとして感熱紙による測定値出力プリンタも用意されている(【ある販売代理店の紹介ページ】)。

アイディアとしてはずば抜けたものだが単価もずば抜けているので、残念ながら個人レベルでの購入は難しいだろう。給食センターや老人ホームでの配膳所などの公的機関、ホテルなど料理を大量に作る場所に向いている測定器ではないだろうか。

将来的には既存の電子レンジと機能を一体化し、「カロリー測定機能付電子レンジ」などというものが個人ベースで買える価格にて提供されれば素晴らしい商品として大いに家庭にも広まることだろう。しかしその域に達するまでにはさらなる技術革新が必要に違いない。

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