【更新】巨大な鏡で太陽の恵みを・北イタリアの日陰な村に太陽光を送るプロジェクトが成功

2006年12月19日 19:30

「PROGETTO SPECCHIO」イメージ[YOMIURI ONLINE]によると、アルプスの山々に囲まれて冬になると太陽の光が届かなかった北イタリアのビガネッラ村(Viganella、人口185人)で12月17日、山に設置した反射鏡で村の一部に太陽光を届ける装置が稼動を始め、鏡で送り出された「新たな太陽の恩恵」に村人たちは歓喜の声を挙げているという。

スポンサードリンク

太陽光のほとんど通らないビガネッラ村のようす
太陽光のほとんど通らないビガネッラ村のようす

元記事によるとビガネッラ村では11月から2月の冬季にかけての83日間、太陽が山かげに隠れて日光が届かなかった。そこで巨大な反射鏡で村に太陽光を送り込む「対策」をこの村の村長、ピエルフランコ・ミダリ村長(47)が7年前に考案。プロジェクトがスタートした。

「Viganellaの鏡(lo specchio di Viganella)」と名づけられたこの鏡は縦5メートル・横8メートル。費用は10万ユーロ(約1500万円)かかったとのこと。単に立てかけてあるだけではなく、コンピュータ制御でひまわりのように太陽を追跡し、最大1日に8時間は村の中央広場付近に太陽の光の恩恵(太陽光の掃射割合はそのままの光の8割程度)を送り込むことができるという。アニメや漫画はともかく、実際にこのようなプロジェクトを立ち上げ、実行したのは(村いわく)世界初だという。

Viganellaの鏡のコンセプトと鏡のスケッチ
「Viganellaの鏡」計画のコンセプトと鏡のスケッチ

ちなみに元記事のタイトル「もっと光を」はドイツの有名な詩人、ゲーテが遺した言葉(Mehr Licht)であり、残念ながらイタリアとは関係がない。

さて。

【ビガネッラ村の観光案内ページ】を確認してみると、当然のことながらイタリア語で記載されており、日本人である我々には判読に非常に苦労させられてしまう。しかしトップページ右端にある「PROGETTO SPECCHIO」(恐らくプロジェクト・ミラー、つまり「鏡大作戦」という意味なのだろう)をクリックすると、今件に関する背景などが詳細に、写真付で説明されているのがわかる(【該当ページ】)。

広場に集まった村人たち。鏡の恩恵を受ける前と受けている最中
広場に集まった村人たち。鏡の恩恵を受ける前(左)と受けている最中(右)。写真では解りにくいかもしれないが、太陽光を受けている際はまぶしいからか、皆サングラスをつけている

詳細はほぼ元記事にあるとおり。後日談として、今回のシステムがあまりにも奇抜で、それを冗談話ではなく実際に成し遂げたということもあり、世界中から注目を集めていること、アメリカやドイツ、スイスの会社が、この村に対してさまざまな協力を申し出ていること、イタリア国内だけでなくポーランド、スイス、スコットランド、スペイン、そして日本の放送局も取材に訪れたことなどがかたられている。

太陽光を用いたエネルギーといえば、日本では太陽電池による太陽光発電が著名で、先の原油高から昨今は急激に技術が進歩しつつある。その一方でこのような単純明快で冗談、あるいは「反射衛星砲」「ソーラーレイ」などのアニメに登場するキーワードが頭に思い浮かんできそうな、あるいは前世紀の「スターウォーズ計画」のような案件を本当に実現してしまい、多くの人たちが恩恵を受けている事業が行われているのを知ることも、一興かもしれない。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ