小学5年生が考案した弁当が女子大生に大人気、即時完売へ

2006年12月15日 07:00

時節イメージ【Mainichi INTERACTIVE】によると、小学生が考えたアイディア弁当が12月13日、東京都杉並区にある【東京女子大】構内などで販売され、用意された100食があっという間に完売したという。事前のリサーチによる結果を元にしたメニュー作りなど、大人顔負けのマーケティングによる成果でもあるようだ。

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この弁当は杉並区の【井荻小学校】の5年生児童45人が、【経済産業省】の「起業家教育促進事業」のモデル授業として取り組んだもの。総合学習の時間で稲作りをしてきたことから「食」をテーマにし、アイディア弁当の開発・販売に望んだという。

お弁当の開発に先駆け9月からはニーズの把握のためのマーケティング調査をスタート。東京女子大がそばにあるという立地条件からターゲットは「ヘルシー志向のある学生」に決定。食材には、ジャガイモやサツマイモに比べて鉄分やカルシウムが豊富な区特産のアピオス(北アメリカ原産の小芋)を選ぶなど、物珍しさでも商品価値を高めようという試みも行った。

用意されたお弁当は二種類。「きんピコロ弁当」は幕の内弁当風で、きんぴら、コロッケ、アピオスが入っている。「杉っ子ブランチパスタ弁当」はハンバーグ、ニョッキ、アピオスが入っている。それぞれ550円で、50食ずつ地元のそば店に調理を委託。

13日だけの限定販売として店開きを行い、子どもたちが実際に大学と商店街の二か所に別れて街頭販売をした。その両地域で売行きは好調、あっという間に売り切れたという。また15日には、お弁当の売上の使い道や出資者への配当など、経済的・会計的な実務学習を行うとのこと。

アメリカでは例えばレモネードスタンドを学生に運営させて現場での商売の経験を積ませるなど、経済の仕組みや仕事の大変さ、大切さを実技学習させる手法が当たり前になっている。日本はこれまで「受験に役立たないから」「指導する人材が不足している」などの理由でほとんど行われなかったが、でもようやく最近になってそのような学習方法が注目されるようになった。

書物による学習は大切だが、それだけでは会得できない大切なものも山ほどある。今回のお弁当開発と販売、そして15日に行うお金の計算で、生徒たちは何冊もの教科書より大切な経験と知識を学んだことだろう。

それにしても、元記事や関連サイトで具体的なお弁当の写真が一点も掲載されていなかったのは残念でならない。どのようなメニューが用意されていたのか、見てみたくなるものだ。

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