銚子電鉄、「ぬれ煎餅」収益で車両1両の補修を完了

2006年12月21日 08:00

銚子電鉄イメージ前社長のさまざまな不法行為をきっかけに財政が傾き、運営そのものがあやうくなっている千葉県の【銚子電鉄(銚子電気鉄道)】で、その財政を支えるために販売されている「ぬれ煎餅(せんべい)」のセールスが好調なおかげで保有車両3両の補修費用が確保できる見通しとなり、そのうちデハ701の1両の補修を終えたことを明らかにした(【銚子電鉄の日記帳】)。また、恒例の「初日の出運行」の時刻表も同社の公式サイト上に掲載された。

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デハ701イメージすでに【「ぬれ煎餅」銚子電鉄に業務改善命令、経営難の原因を探る】でも報じたように、銚子電鉄では前社長の公私混同な会社経営により財政危機に直面、車両の点検すらままならない状況に陥った。資金をサポートする、名物の「ぬれ煎餅」の販促をするため「電車運行維持のために、ぬれ煎餅を買ってください」と呼びかけたところ、ネットの口コミなどを中心に全国に話が広がり注文が殺到し、注文の一時受付中止措置がとられるほどになった。

とりあえず補修が必要な車両は3両、総費用は1000万円ほどだったが、これらの費用は「ぬれ煎餅」の販売で確保でき、そのうちの1両の修理が12月20日に終わったと報告された。

ただし銚子電鉄では【関東運輸局】から枕木の修理など、運行時の安全確保を図るよう事業改善命令を受けている。こちらには1億円以上の予算が必要で、今後も経営上難しい状況が続きそうだ。煎餅の販売だけで会社を維持するのは非常に難しいし第一本末転倒に他ならない。安全確保はもちろんのこと、例えば旧共産圏(の戦車)でよく見られた「ファンなどの買い取りによる車両の運行」など、鉄道運営上での抜本的な経営改善が必要になるだろう。

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