日本初の民間人工衛星プロジェクトSOHLAで小型衛星第一号機完成

2006年11月18日 18:30

衛星イメージ大阪の中小企業で人工衛星を作成して打ち上げようというプロジェクト【東大阪宇宙開発協同組合 SOHLA】は11月10日、同組合が作成している人工小型衛星のSOHLA-1の組み上げが完成し、それを打ち上げるHII-A型ロケット搭載への公募について書類選考を通過したことを発表した(【発表リリース、PDF】)。今後システム試験などを経て、2007年上半期には完成させる予定。

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衛星イメージSOHLAでは【新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)】からの委託事業として、また、不況の中で技術への注力が軽視される中で技術力の継承などを目的とし、民間での人工衛星の作成に着手。今回の発表にあるように組み上げの完成と、それを乗せて飛ばす予定のロケットへの搭載の応募において書類選考を通過するプロセスまで進むことができた。また、11月28日から2007年1月20日まではクリエイション・コア東大阪南館JAXAクリーンルーム内においてガラス越しではあるが自由に見学できるという(【発表ページ】)。

なお打ち上げロケットの希望時期は2008年。今回公開される「SOHLA-1」の他、その技術・経験を活かした発展型実験モデル衛星「SOHLA-2」の両方を制作し、打ち上げに成功した方の衛星を「まいど1号」と命名する予定。

技術や打ち上げロケット、さまざまな規制に予算、土地の問題など、多くの障壁のせいで日本ではなかなか民間による宇宙事業開発が進められないというのが現実。しかしその一方で、宇宙技術の開発と維持が職人芸によるところが大きいのも事実。戦争終結とその後の占領下政策の関係で、他の先進諸国に比べて日本においては数十年のレベルで航空宇宙産業が遅れているのは否めないが、「職人たち」の手によって、着実に技術を蓄積し、伸ばしてほしいものだ。また、経済界や官公庁においても、このような動きを積極的にサポートすべきだろう。

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