卵はコレステロール増加の犯人にあらず!? 厚生労働省研究班調査で判明

2006年11月18日 10:00

かごの卵イメージ【厚生労働省研究班】は11月17日、【卵の摂取頻度、血清総コレステロールとその後の心筋梗塞リスク】を発表、その中で「卵は心筋梗塞リスクと関係なし」「卵の摂取で血清総コレステロールは高くならない」ことを研究結果として明らかにした。

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発表リリースによるとこの研究では1990年と1993年に全国の特定地域に住んでいた、40歳から60歳の男女約10万人の人を対象に、2001年まで追跡調査をした結果を分析したもの。50項目の食事調査を含む生活習慣に関するアンケート結果を用い、卵の摂取頻度によるグループ分けを行った上で、その後の追跡調査によって心筋梗塞の発生率やコレステロールとの関連を確認した。

その結果、コレステロール値が高い人は心筋梗塞の発症率が高い傾向が分かったものの、卵を食べる回数と、コレステロール値や心筋梗塞の発生率との関連性は認められなかったという。

これまでの研究結果では、「卵をよく食べるグループで総コレステロール値の平均値が高くなる」という報告があるものの、今回の測定値の限りではその傾向は確認できなかった。この理由として「卵の摂取量の少ないグループに、もともと、健康診査などで総コレステロール値が高かったために、健康のために卵の摂取頻度を減らした人たちが少なからず含まれ、その影響が現れた可能性がある」と指摘している。また、卵以外からコレステロールを摂取する機会が増えているため、一概に「卵がコレステロール増加の源」ということは言えなくなっているのかもしれない。

「コレステロールがたまって心筋梗塞になるから卵は絶対駄目っ」という人もいるかもしれないが、少なくとも現代社会の食生活においては、そのリスクは低いということになるのだろう。もちろん卵がコレステロール値の高い食品に違いはない。ヘビのように一日に三個も四個も食べたのでは、食生活やコレステロール云々の前に不健康。過度な摂取はどんな食品でも身体に負担を与えるのは間違いなく、卵においてもしかり、ということだろう。

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