米の博物館空母「イントレピッド」、泥にはまって修理のための移動に失敗

2006年11月07日 12:30

イントレピッドイメージ【Foxnews】などが報じたところによると、アメリカのニューヨーク州・マンハッタンで空母イントレピッド(Intrepid)の船体を用いて運営されている、【イントレピッド海洋航空宇宙博物館(Intrepid Sea,Air&Space Museum)】が修理のために接岸していた桟橋からタグボードに曳航されて移動しようとしたところ、海底の泥にはまって動けなくなり、修理が延期される事態が発生した。

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イントレピッドイメージイントレピッドは太平洋戦争後期に活躍した、アメリカ海軍の正規空母エセックス級の第三番艦。太平洋戦争中は何度と無く魚雷や特攻機による被害を受けたが撃沈されることなく終戦を迎え、その後ジェット機への対応改装を行いながらベトナム戦争や、果ては宇宙船の回収母艦としても活躍した。退役後は1982年から博物館として再利用され、甲板上や内部に、第二次世界大戦から現代までの各種戦闘機をはじめとする兵器が保存されている。マンハッタンの名所のひとつとしても有名である。

今回、展示開始から24年が経過し痛みもひどくなったため、桟橋から10キロほど離れたニュージャージーのバヨンヌ(Bayonne)のドッグで内部の修理や改装を行うことになり、11月6日に大々的な式典のもと、タグボードによるえい航が行われた。改修は2008年まで行われ、同年秋に博物館は再開される予定だった。

ところが少し移動したところで船底に泥がひっかかってしまいイントレピッドは動けなくなるというハプニングが発生。タグボードが色々な方向から牽引を試みたものの移動は果たせず、この日のえい航は中止。修理も延期されることになった。

公式サイトによると、「沈殿していた大量の泥が、当方らが予想していた量をはるかに上回る量であり、移動を妨げてしまった。現在海洋調査の専門家らと共に現状の分析と移動の最適な方法を模索している」とコメントされている。しかし現在のところあらたな移動プランは明らかにされていない。

まさに言葉どおり海底の泥に「足をすくわれる」状態になったイントレピッド。今度は緻密な事前計画でうまく移動できることを祈ろう。

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