「表示方法を分かりやすく」が9割……果実・果汁入り菓子などの重量明記を求める、公正取引委員会報告書

2006年11月12日 07:30

果汁イメージ【公正取引委員会】は11月8日、キャンディーやグミなど、果汁・果実入りのお菓子における表記について、「消費者の誤解を招かないように果汁の重量などを詳しく明記する必要がある」との見解を示した(発表リリース、PDF)。

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リリースによると果実・果汁入りのお菓子には「イラストや表記で果汁が入っているように見えるが、実際には香料のみを使用し本物の果汁は使われていない」「5倍に濃縮した果汁が重量の10%含まれているという割合なのに果汁50%」と表示するなど、誤解を生みかねない表記が多数見つかっている。複数の意味に読み取れる表記をし、「計算方法がその考え方とは違うから」として正論を主張するところもあるという。

公取委が行った消費者アンケートによれば、果汁含有量の表示方法については

・商品重量に占める割合を商品の表面に明りょうに表示すべき(37.2%)
・濃縮率、含有量、濃縮還元比率を明りょうに表示すべき(31.1%)
・濃縮果汁を使用した旨を商品の表面に明りょうに表示すべき(21.8%)
・一括表示欄に具体的に記載されていれば,表面に含有量等を記載する必要はない(7.5%)
・よく分からない(2.2%)
・その他(0.2%)


という結果が出ており、(当然のことだが)メーカー側の意図とは逆に「もっと分かりやすく、紛らわしくない表記をしてほしい」という意志が強く、何らかの形で改善を求める意見があわせて9割を占めている。

公正取引委員会では景品表示法上の考え方からも、具体例を提示した上でメーカー側の改善を求めていく方針である。

【詳細の報告書(PDF)】のデータにもあるが、分かりやすい事例として「なんで他の原材料も入っているのに果汁100%って表記されてるのよ?」という疑問に関する報告をあげておこう。ユーザーにしてみれば「100%ならその果汁そのものじゃないか」という突っ込みも多いだろうが、メーカー側いわく「レトルトカレーやハンバーガーなどで牛肉100%カレー、牛肉100%ハンバーガーなどという表示があるのと同じで、使用している原材料が当該特色のある原材料だけであることを強調した表示であって、果汁の使用量の多寡を強調した表示ではない」と反論している。

しかし消費者モニターの意見としては当然のことながら「果汁以外の原材料(水あめ、香料、酸化防止剤等)も使用している商品に100%との表示はおかしい」という意見をはじめ、次のような調査結果が出ており、「やはり変だよね」と考えている人が4割近くに登ると共に、さまざまな誤認をしている人が多数存在することが分かる(たとえばキャンディやグミで果汁分野において「果汁100%」と表示された商品で、実際に表示された果汁だけを使ってできた商品は存在し得ないのだが、それでも2割近くが「そうだ」と判断している)。

果汁100%表示に対する消費者の認識
果汁100%表示に対する消費者の認識

こちらについて公取委では景品表示法上の考え方として「ハンバーガーとかカレーは主要原材料上の表記だからOK。でもキャンディーやグミでは果汁は副次的原材料なので、好ましくない。改善すべき」との指針をしめしている。さらに下記のような事例を挙げて「こういう誤認されやすいことは景品表示法上問題となるおそれがあるので望ましくない。無果汁、香料のみを使用した商品である、などの表記をすべき」としている。

香料だけで無果汁なのに果汁入りと誤解されるような表記のものも
"香料だけで無果汁なのに果汁入りと誤解されるような表記のものも

中にはさまざまなフルーツの写真や絵を載せているのに、実際にはりんご果汁しか含まれておらず、「表紙にいつわりアリ」というような内容の商品まで見受けられ、「表記上問題だろ」と突っ込まれるものもあった。

コンビニやスーパーなどでグミやキャンディーを買う場合、わざわざ商品の裏側に小さく表記されている商品成分一覧をチェックする人はほとんどいない。たいていがテレビやネット上の噂で聞いた商品名で探してそのまま手にとったり、棚に並ぶ商品の中から第一印象やパッケージ上の目立つ表記で判断し、選択する。その「印象による判断」を意図的に誤解させるような、いわば消費者をダマすような表記はビジネスとしては本来慎むべきなのだが、「他所がやってるからうちもやる。売上がすべて」という考えがまんえんしているのだろう。

公取委の指導とそれを通じた消費者の意図がどこまでメーカー側に伝わるかは不明だが、今後目にするグミやキャンディーのパッケージがどのように変化するのかしないのか、注意深く見守りたいところだ。

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