プレステ3の原価は9万5000円相当、1台売れると3万5000円の赤字!? アメリカの調査会社が推計

2006年11月19日 08:00

プレイステーション3イメージ【Mainichi INTERACTIVE】が報じたところによると、アメリカの調査会社【isuppli社】は11月16日、【PlayStation 3 Offers Supercomputer Performance at PC Pricing】というレポートを発表し、その中で日本ではSCEJから11月11日に発売された家庭用ゲーム機プレイステーション3の原価はハードティスク20GBモデルの場合805.85ドル(約9万5000円)、60GBの場合は840.35ドルにのぼると推測した。それぞれ定価は499ドル・599ドルで、大幅な赤字であるということが推測される。

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おおもとのリリースでは、プレステ3を分解しパーツ毎に分け、それらの部品を原価で推定した。高値で目に付くのはNvidiaの画像処理プロセッサー(129ドル)とブルーレイ・ディスク駆動装置(125ドル)。あくまでもこれは本体のパーツ部分だけで、作業工程費やケーブル、コントローラーの費用は一切含まれていない。

すでにご存知の人も多いだろうが、家庭用ゲーム機市場においては、「ハードを普及させてスケールメリットを確保し、その上でソフトを大量に自社やサードパーティーから発売させて買ってもらい、その利ざやで全体的な収益を確保する」というビジネスモデルが主体となっている。ハード単体ではそこそこの利益か、極端な話赤字でもかまわないということになる(かつて携帯電話が実質無料で配られるようなことがあったのと同じ理由だ)。

ちなみに今調査結果をそのまま鵜呑みにするとハードティスク20GBモデルの場合306.85ドル、60GBの場合は241.35ドルの赤字になる。日本円(1ドル120円で換算)ではそれぞれ3万6822円、2万8962円。ちまたで流れている噂「1台売れると3万(5000円)の赤字」という話は、あながち何の根拠もないというわけでもなさそうだ。

今回の試算は原材料から算出しているものの、量産効果については配慮されていないので、実際のソニー内部における原価はもう少し下がると予想される。それでも実際にはよくてトントン、下手をすると調査会社の指摘の通り「1台売ると100ドル札が何枚飛んでいくのだろう」といった状況なのかもしれない。それらの穴を埋められるだけの普及を、プレステ3が果たしてくれることを祈りたいところである。

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