USEN(4842)、テレビでも「Gyao」を受信できるアダプタを年内にも発売へ

2006年10月21日 12:30

インターネットイメージ[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]によると【USEN(4842)】の宇野康秀社長は10月20日、現在パソコン上でしか閲覧できない無料動画配信サービス【Gyao(ギャオ)】について、一般家庭のテレビでも視聴できるテレビ向けセットトップボックス(STB)を年末商戦に投入する予定であることを明らかにした。

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Gyaoは延べ登録者数1000万人を突破するなどインターネットメディアとしてはスケールメリットを十分に活かせる規模にまで成長しているが、ビジネスモデルの構築に苦心しており、現在にいたるも事業としては営業赤字を続けている。今回明らかにされたSTBの普及で一般家庭にも視聴できるようになれば、視聴登録者数や視聴時間がますます拡大し、広告展開をはじめとした収益面での安定性も望めることになる。

一方、すでに(延べではあるが)登録者数が1000万人を超えているGyaoが一般家庭に進出することは、通常のテレビ局にとっては少なからぬ脅威と見られそうだ。

STBは今年のクリスマスまでは出すと宇野社長は述べたという。販売ルートは家電量販店経由などで価格は2万円前後。自社の光ファイバーサービスとのセットも検討中。具体的にはモデムとテレビの間につないで使用し、テレビにGyaoの映像が配信されるというもの。普通のパソコンでの閲覧よりも気軽に通常のテレビ感覚で視聴できるという。

STBを使った動画配信はすでに[ソフトバンク(9984)]でも行われているが、こちらはCATVと同様の月額有料のスタイルを採用している。今回Gyaoが行おうとしているのは、広告収入を収益源とした無料配信であり、民放のテレビ局の事業モデルと同様のものになる。民放テレビ局との競合は避けられないし、放送法などを盾にした「既存勢力」の反発も想定される。

STBによるGyaoの受信はそれなりに魅力的。操作が簡単で接続もお気軽にできるという前提があるが、オンデマンド方式の動画(映像)が楽しめるのはありがたいことだ。現在の民放があまりサポートしていないタイプのコンテンツ、たとえば時代劇や歌謡番組、文化プログラムや教養特集などをストックしておき、それらから検索して見られるようにすれば人気も集まるだろう。また、放送大学など教育関係との連動を図れば、教育現場での活用も有効に違いない。

やり方次第では色々と面白いことができそうな気がするが、果たしてこれらの事業が財務体質の改善につながるのかは未知数。しかし現状のUSENとしては「やるしかない」ということなのだろうか。

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