東証、警察庁と連携して上場企業からの暴力団排除を強化

2006年10月31日 07:30

株式イメージ【asahi.com】によると【東京証券取引所】【警察庁】と連携し、証券市場から暴力団などの「反社会勢力」の排除の姿勢を強化する。今年度中にも東証が保有する企業の役員、大株主らの情報と、警察庁が持つ反社会勢力の情報照合を始める。この過程でもし企業と暴力団などとの接触が見つかった場合、東証では株式の新規上場を拒否、上場廃止の検討に入る。

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東証と警察庁ではこの連携作業の一環とし、2007年初頭にも情報の照会を行う連絡組織を設。対象は東証一部・二部、マザーズに新規上場を申請した企業、そしてすでに上場している企業。内容としては企業が東証に提出した現在と過去の役員、大株主、取引先などの情報と、警察庁が保有する指定暴力団などの情報。これらを照合し、一致した場合には両者ともそれ相応の措置に入る。

もちろん東証だけでこの措置をとった場合「東証での上場が拒否された(締め出された)。じゃあ他の市場で上場してしまえ」という動きは容易に想定できるため、他の地方証券取引所や【ジャスダック】にも連携を呼びかける。それだけでなく【日本証券業協会】にも同様の連携を呼びかけ、最終的には日本国内の全市場とその関連団体において、警察情報が照会出来し「活用できる」仕組みを作る。

元記事でも指摘されているように、1999年に開設されたマザーズ市場の上場第一号となったリキッドオーディオ・ジャパンの元社長が暴力団との関係を指摘されただけでなく、結局当人も逮捕監禁の疑いで逮捕されたのを覚えている人も多いだろう。それを皮切りに、特に前世紀末から反社会勢力が上場企業に近づき(あるいは一部と成り)利益を狙う動きが活発化している。また、マネーロンダリングに悪用する場合もあるという。

現在でも特に新興市場においてそのような「怪しげな動き」を見せる企業がちらほらと見受けられ、個人投資家の信頼を損ねる一要因として懸念されている。東証では反社会勢力の監視強化が必要と判断し、今回重い腰を上げたもよう。

とはいえ、このような疑念は数年来、それこそ前世紀から何度と無く指摘されており、そのたびに体制強化が求められたものの事実上東証では効果のある対策を何も講じてこなかった(だからこそ現在のような状況になっている)。恐らくは2009年の自社の上場や、他の海外証券取引所との提携話が本格化するに伴い、必要に迫られたがためにようやく具体的行動に踏み出さざるを得なくなったものだと思われる。

「黒船が来てようやく動き出す」という姿勢は日本企業特有の傾向。個人投資家にしてみれば「今頃動きだすなんて遅すぎる」と頭を沸騰させる人もいるに違いない。が、ここは「黒船の来訪」がきっかけだったとしても「開国騒ぎ」による健全化への具体的な動きを素直に喜ぶべきだろう。

とはいえ実際、本気になって東証やその他関係機関が洗いざらい調べて決断を下したら、何社が新規上場の拒否や上場廃止検討対象になることやら……。それも心配のタネのひとつではある。

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