【更新】子どもを守り育む計画「放課後子どもプラン」、安倍首相が全国実施へ熱意

2006年10月15日 08:00

時節イメージ[YOMIURI ONLINE]によると安倍首相は10月14日神奈川県での演説において、公立小学校で共稼ぎ家庭などの児童を放課後に預かる事業「放課後子どもプラン」について「全国で実施したい。こうした子どもたちの施策を出来るところから始めることを約束する」と述べ、熱意を持って現実への意欲を示した。

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これは5月に【少子化対策として子供の放課後の「受け皿的環境」の整備へ】として報じたもので、当時はプラン名が厚生労働省側では「放課後児童クラブ」、文部科学省側では明確な名前すらなかった。今回、【文部科学省】【厚生労働省】か連携し、2007年度の正式導入を目指している。

事業の具体的内容としては、退職した教員などを指導者として課外授業や補習を行い、同時に子どもの居場所作りや子育ての負担軽減につなげる予定。総事業費は1000億円ほどを想定し、国・都道府県・市町村が3分の1ずつを負担。しかし自治体の中には財政難を理由に難色を示すところも出てきているという。

かつては子ども同士のコミュニティや駄菓子屋・世話焼きなお年寄り、各子どもたちの親や祖父・祖母らがこういう「居場所」をいくらでも提供していた。しかしそういう「ビジネスにもならず」「見た目、公文書上の記録には何にも残らない」ものは敬遠され廃れていくというドライな考え方が広まり、次々とそういった風習・習慣が無くなっていった。

だが「無くなって始めて分かるありがたさ」ではないが、それらの仕組みがなくなるとあちこちでひずみが生じ、慌てて国らの支援でその仕組みに変わるものを作り出そうというのが今回の「放課後子どもプラン」といえる。

ちょっとした便利さを得たり面倒くささから逃れるため、あるいはお金にならないからと失くしてはいけないものを失くしたせいで、あとでとばっちりを受けて一層痛い目にあったり節約したお金以上の浪費をしてしまう羽目になる。「日本の失われた10年」と呼ばれる期間で喪失してしまった多くの技術と同じようなことが、まったく違うジャンルではあるが繰り返されているのかもしれない。

人間は学習する賢い動物だから、一度学べば分かるはず、なのだが。もっとも学ぶ・経験する人間がすべて同一ではないので、個別の人間でなく集合体としての「人」ということなら、いつまでたっても人間は学びを活かせないのかもしれない。

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