古本の新しい活用法!? 古本持ち寄り気軽に募金「ブック・マジック」なる方法

2006年10月03日 07:00

時節イメージ【asahi.com】に気になる募金スタイルが紹介されていた。NPO法人の【JEN】【ブックオフ(3313)】の共同プロジェクトによる、ブック・マジックなる募金スタイルだ。この「ブック・マジック」に企業や団体単位で応じるケースが増えているという。

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「ブック・マジック」の仕組みはきわめて簡単。一言でまとめると「古本を募金代わりに寄付し換金はブックオフが行う」というもの。不要な本やCDなどを50点以上集めて段ボール箱に積めて用意すると宅配業者が無料で集荷。ブックオフ側ではこれを一端買い取り、この金額がそのまま寄付金となる。

アフガニスタンやパキスタンでの教育支援事業イメージ寄付金はアフガニスタンやパキスタンでの教育支援事業「スクールサポートプログラム」に役立てられるという。さらに「アースデイマネー」がプレゼントされ、参加店の喫茶店や美容院、映画館で割引などのサービスが受けられる。

このサービスに、【リコー(7752)】は社内全体で参加。800点ほどを集め、3万3500円相当の寄付にいたったという。千葉県のNPO法人でも市民イベントとして参加した。いわく「お金ではなく本を渡すので、子も親も抵抗感が少なかった」とのこと。

出版業界と市場に構造改変を迫るほどの激しいインパクトを与えたブック・オフ。当然業界からの反発も大きいし、買い取りの際のチェックの甘さから万引きなどの犯罪を助長するのではないかという指摘も根強い。しかしその一方で、このような「自社事業を巧みに用いた慈善事業」はアイディアの勝利であると同時に、賛美できる内容といえる。

公的機関での改装や引越しの際に出てくる大量の書物はすぐにでもこの「ブック・マジック」に用いることができるだろうし、普通の人でも大掃除や模様替えの際に生じる「不要な本」を提供することで、掃除によって部屋が綺麗になることによる以上の清々しさを感じることができるはずだ(そもそもブック・オフに大量の本を持ち込んでも大した額にならないことが多いので、それならいっそのこと……という考えもあるだろう)。

最近では寄付機能をつけて、気軽に募金ができるシステムを導入している自動販売機もあると聞く。先の【セブンイレブン(3382)で10月6日から北海道の牛乳などを応援する「北海道フェア」開催】でもないが、「ブック・マジック」や自販機の少額募金を偽善と呼ぶ人がいるかもしれない。しかしそれでも善に違いはない。自分がそれで少しでも気持ちの安寧をえることができ、実際に多くの人が助かるのなら、それはそれでいいのではないだろうか。

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