「おサイフケータイ」、知られているけど利用者は7.1%に過ぎないとの調査結果

2006年10月12日 12:30

モバイルイメージ【NIKKEi NeT】によると携帯電話の機能の一つである、電子決済ができる「おサイフケータイ」について、認知度は高いものの実際に使われているのはごくわずかに過ぎないことが明らかになった。便利機能として知られているが色々な理由で普及はまだ先であることがうかがえる。

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この調査は日経新聞社が【マクロミル(3730)】に依頼して実施したもので、携帯電話を持ち、インターネットを利用する人に対して行い1030人から得たデータを元に分析したもの。男女比は男性対女性が42.6%対57.4%と、やや女性が多い。

おサイフケータイの利用者は
7.1%
世間一般ではその半分程度か

まず「携帯電話に内蔵された非接触型ICチップを使って決済などが出来るおサイフケータイを知っているか」という問いには95.9%の人がハイと答えた。知名度は相当高いことが分かる。しかしその一方で、「実際に使ったことがある」という回答はわずか7.1%に留まった。

実は今回の元記事で、当方(不破)も高く評価したい部分がこの後の分析なのだが、元記事では「回答者はネット上のアンケートに定期的に答えることによって、換金可能なポイントを得ており、IT(情報技術)機器の利用率が高く、新しい製品やサービスの導入に積極的な人が多いとされる。ネットを使っていない携帯電話ユーザーも含めれば、実際にサービスを使っている比率はさらに低くなるとみられる。」と説明、7.1%という数字を一般化するのではなく、「特殊な環境下における調査結果であって、世間一般ではもっと低い値になるだろう」と結論付けている。やもするとマクロミルなどのインターネットリサーチ会社のデータの正確性に疑問符を投げかけることにもなりかねないが、正論としてうなづけるものがある。恐らく世間一般ではこの半分程度、2~3%が関の山だろう。

次に調査では「実際にどの決済系サービスを使ったか」という質問をしたが、その応えには「Edy」がずば抜けて多く93.1%を占めていた。知名度はむしろ高いであろう「モバイルSuica」などはほとんど使われていないことが分かる。

また、サービスを利用していない人にその理由を尋ねたところ、おサイフケータイの今後の改良点のヒントに結びつくような結果が出た。

・使っている端末が対応していない……59.8%
・セキュリティーが心配……39.8%
・利用するための手続きが面倒……21.7%
・利用できる場所が少ない……16.8%
・使い方が難しそう……8.4%
(複数回答)


「不満の声は企業にとって宝物」という言葉がある。それらに手を加えれば必ず商品・サービスは改善されるからだ(マニア的なリクエストには例外もあるが)。上記の理由をそのまま改善すべき点と解釈すれば「対応端末を増やし」「セキュリティーの強化を行い」「手続きを簡素化し」「利用できる場所を増やすべく対応施設を増強していき」「使い方を簡素にする」ことで、「おサイフケータイ」の普及度を高め、便宜性を向上させることが可能となる。

もっとも、「使い方を簡素にする」と「セキュリティーの強化」は相反するところがあるなど、すべてを同時に改善するのは難しいという点もある。少しずつ普及のための研究開発などの努力を続けていかねばならないだろう。

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