明星食品(2900)に筆頭株主の米系投資ファンドによる敵対的TOB

2006年10月27日 06:30

株式イメージ麺の総合メーカーで即席麺4位、「チャルメラ」「一平ちゃん」が主力の【明星食品(2900)】が、アメリカの投資ファンドで筆頭株主のスティールパートナーズジャパンストラテジック(Steel Partners)から全株式を対象とするTOB(株式公開買い付け)を受けることが10月27日までに明らかになった。[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]などが報じた。明星食品の経営陣はこの買い付けに反対しており、事実上の敵対的TOBとなる。

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【MSN money】などの報道によればすでにスティールパートナーズは【ソトー(3571)】【ユシロ化学工業(5013)】などの敵対的買収を行った経歴を持つ。また、同社はすでに23.1%の明星食品の株式を持ち筆頭株主の位置にある。今回のTOBは本日10月27日から実施するという。

スティールパートナーズは明星食品のTOBについて「明星食品は業績に比べて株価が割安であり、値上がり期待と判断してTOBを実施する。経営権を握ることが目的ではない」とコメント。一方明星食品では今回のTOBに対して「ファンド側とは対話を続けてきた。TOBに踏み切るならば反対する」とし、反対の意向を示している。

「経営権を握るのが目的ではない」「株価の値上がり期待」と述べているものの、全株を取得してしまえば上場廃止となり、市場取引が出来なくなるので「値上がり」どころではないのは一目瞭然。ゆさぶりをかけた上で(買い増しをする分もあわせ)第三者かあるいは明星食品に買い取るのが主目的であることは想像するに難くない。

しかしその一方、明星食品がいわゆる「割安株」に相当するのもまた事実。昨日10月26日の終値609円で計算しても純資産倍率は1倍を切り、配当利回りも2.63%と高い。業績も先日上方修正を行うなど堅調だ。

村上ファンド絡みで何かと話題になった「割安・大型の優良銘柄をTOBなどで取得してプレッシャーをかけ、株主価値を高める」という動き。今後はこれまで以上に外資系ファンドによってもひんぱんに行われるようになるのかもしれない。

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