都立多摩図書館、日本一の「雑誌図書館」を目指して雑誌の大量導入決定

2006年09月10日 06:00

時節イメージ【東京都教員委員会】は8月24日、図書館改革の内容を具体化する意味で【都立図書館改革の具体的方策について】を発表、その中で東京都にある都立多摩図書館の所蔵書籍を雑誌に特化させ、「東京マガジンバンク」として2009年までに衣替えする方針を明らかにした。

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東京都教員委員会などでは図書館サービスの新たな展開のひとつとして、東京都民のニーズの高い分野における情報の提供を積極化することを画策。その中で多摩図書館に約1万6000誌を目標とした一般雑誌から学術雑誌まで広範囲の雑誌を集めた「東京マガジンバンク」を設立、児童・青少年サービスの提供と共に多摩図書館を新しい姿に変えていく予定。

「図書」館であるにも関わらず「雑誌」をターゲットにすえた理由は、雑誌は元々「速報性・情報量・信頼性」の3点でバランスの取れたメディアであり、社会状況を先鋭的にとらえているため、ネットが普及した現在でも優れた情報媒体であるにも関わらず収集状態が十分でないと判断したため。また、市町村立の図書館が充実してきたため、それらの図書館との違いを明確化しなければ存在意義が薄れるとの判断もあったようだ。

「東京マガジンバンク」では

・現在刊行中の6000誌、終刊・廃刊雑誌から1万部の提供を目指す
・オンラインデータベースによる検索機能の充実
・創刊号収集のさらなる充実化
・時代の流れや社会情勢を映し出す雑誌をテーマにした企画展の充実
・最新号から一定のバックナンバーまでは直接手に取って利用できるように


などを目指す。

雑誌は時代の流れを映し出すひとつの目印となる媒体なだけに、雑誌に特化した企画化とデータベース化は非常に面白い話といえる。ただ、雑誌は文庫などの図書と比べると軽く扱われる場合が多く、礼儀の悪い利用者による損失も少なくないことが予想される。どのように雑誌そのものを保存しつつ利用してもらうかには、思慮深くなる必要がありそうだ。

あるいはどこかの検索エンジンがやっているように、デジタルデータ化した上で閲覧するような仕組みにしてしまえば、磨耗の心配もなくなるのだが。

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