【更新】老賢者がネットでお答え、アメリカで若者の人生相談にネットで応じる「エルダー・ウィズダム・サークル」が人気

2006年09月09日 08:00

エルダー・ウィズダム・サークルイメージ[産経新聞]によると、経験と知識が豊富な老人たちこと「サイバー祖父・祖母」にさまざまな相談ができるサイト【Elder Wisdom Circle(エルダー・ウィズダム・サークル、EWC)】が話題を呼んでいるという。厳重に精査された老賢者たちがネット上でさまざまな質問に、自分たちの能力を活かして答えていくという「相談窓口」あるいは「インターネット版・おばあちゃん&おじいちゃんの知恵袋」「ネット版『午後は○○おもい(略)』」のようなものだ。

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「エルダー・ウィズダム・サークル」は自分たちの集まりとそれを構成する老人について、次のように説明している。

世界中の若者たちよ、EWCに相談してみてはいかがかな。エルダー・ウィズダム・サークルは60歳から103歳までの人生に長けたボランティアで構成されています。彼らはみな自分たちのパソコンから参加しているのです。彼らは自分たちの豊かな人生経験と知恵で、あなた方の「心の不安」を解消し、すきまを埋めていくでしょう。


実際に回答するのは600人以上の登録された老賢者たち。登録条件は「2つ以上の分野に精通」「秘密が守れる」「日常的に参加できる」など厳しい設定されていて、最終的には諮問委員会の承認を得る必要がある。登録がかなった人たちはいわばエリート老賢者というわけだ。

エルダー・ウィズダム・サークルイメージ相談事は多種多様。片思いや性生活の不満、家計問題、咲かないベゴニアの対処の仕方などあらゆる分野にわたり、寄せられたメールの数は6万件にも及ぶという。回答への感想コーナーを見てみると、自分の気難しい息子への対処をどうすべきか、親子喧嘩について、大人っぽく見えない自分自身を見下している人へのアドバイス、三角関係問題、中には13歳の子供からの質問に懇切丁寧に答えているものもある。

回答者たる老賢者はすべて自分のパソコンで回答する。一人、あるいは夫婦で回答するだけでなく、複数の回答メンバーで論議を重ねた上の結果を回答として提示する場合もある。「アメリカ人の4人に1人は信用できる人間を身近に持っていない」という統計データもあり、エルダー・ウィズダム・サークルのニーズが確実に存在するのがわかる。

この「エルダー・ウィズダム・サークル」は最近日本でも流行っている「ナレッジマネジメントシステム(質疑応答やブレストを経た知識共有化をインターネット上で行う、あるいは、人力で質問・検索内容に答えていく仕組み)」の回答サイドを知識と経験豊富な御年配の方々に限定したものといえる。回答者が厳選された「人生経験豊富な賢き者たち」となれば、質問者の信頼度・安心度も増すというものだ。

インターネットを使うこと自体はそれなりのスキルを要するが、そのハードルさえクリアできれば世界中どこからの質問でも「老賢者会」は受け付け、回答することができる。しかもわざわざ外出することも無ければ、自分のプライベートデータを晒して不安におちいることもない。

運営側には常に質問と回答への監視や「老賢者」たちの管理など、難しい問題と立ち向かう必要があるだろうが、それを踏まえても非常に有意義なサイトだ。「コンピューターおばあちゃん」ではないが、パソコンに長けた老年層が今後増加することで、このような専用コミュニティサイトが日本にも登場するに違いない。

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