眠りたい、眠れない、眠りたくない、不眠症

2006年09月03日 18:30

睡眠イメージ先に【睡眠障害による損失は1年で3兆4693億8756万円!?】など何度となく記事にしているように、不眠や不眠症に関する報道がちらほらと目に止まるようになった。眠りたいのに眠れない、眠りたくないと半ば強制的に思ってしまい眠れなくなる、眠りたくならないなど事情はさまざまだが、睡眠や不眠への関心は高まりつつある。そして「悩みあるところにビジネスあり」の言葉通り、睡眠・不眠に向けたサービスや商品も相次いでいる。

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ドリエルイメージ東京・汐留の【スイミンルーム】や同じく汐留のロイヤルパーク汐留タワーの【快眠プラン】【ウェスティンホテル淡路】での全洋室への快眠ベッド配備、【東急ホテルズ】の全室への快眠枕で有名なテンピュールの設置など、「気持ちよく眠れる」ことをセールスポイントとした宿泊施設が増えている。人間生活に欠かせない「寝る」ことが、重要な要素として認知されている証拠でもある。

NHK放送文化研究所が5年ごとに実施する[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]によれば、2005年の日本人の睡眠時間は平日で7時間22分。これは1970年代と比べると30分以上少ない。先に【エスエス製薬(4537)、「理想の睡眠時間より実際には1~2時間短い」などの不眠白書をまとめる】で報じた「睡眠白書III」でも睡眠時間の不足や不眠に悩む人の増加(5人に1人)が明確に結果として出ている。同社が売り出している睡眠改善薬「ドリエル」の売行きが好調なことや、その分析結果「特にストレス度の高い都市部で身体を休めることが注目される時代」からも、睡眠・不眠への注目度の高さが分かる。

テンピュールイメージ快適な睡眠を得る方法、不眠を解消する方法としては、上に挙げたような快眠枕やマットレス、いびき防止薬や睡眠改善薬、さまざまなサプリメントなどが提案商品として市場に出回っており、この市場は5兆円とまでいわれている。ただ、日本人の睡眠状況は生活リズムの事情もあるとしても諸外国と比べても短く、これ以上削ることは危険ではないかとされている。基本的に睡眠改善には「(規則正しく)眠る」しかなく、それが諸般の事情から出来ないのでさまざまな問題を抱えざるを得ないという、相反する問題に頭を悩ませているのが現状だろう。

「適切な時間に適切な睡眠時間を取る」ためには、「ストレスの種を取り除く(不安障害をはじめとする不眠の要素の排除)」「スケジュール管理をしっかりとし、規則正しい就寝と起床をして睡眠時間を確保する」「趣味趣向のために睡眠時間を減らしているのなら、健康上必要不可欠な時間の睡眠こそが何より大事と再認識する」、そして「病気の上で不眠症になっているのならその要素を解消できるよう治療に専念する」など、原因ごとにさまざまな手を打つ必要がある。特効薬は無く、思い当たるフシがあれば打てる手はすべて打つべきだ。

人間は元々眠らなければ生きていけないような構造になっており、睡眠不足はそのまま他の機能に悪影響を及ぼす。「一日三時間しか寝ていない」と名高いナポレオンですら、日中居眠りばかりしていたという逸話もあるくらい。

少しでも睡眠・不眠が気になるのなら、薬に頼ることなく、自然な生活リズムで寝起きをし、十分な睡眠時間が取れるよう、自分の身体をもう一度見つめなおしてみるべきだろう。


(最終更新:2013/09/02)

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