JDC信託、ゲーム『悪代官』の著作権を投資対象にした著作権信託「ゲーム信託~悪代官~」を組成

2006年09月19日 07:00

コンテンツ制作会社への資金供給の手法を提案する【ジャパン・デジタル・コンテンツ信託(JDC)】は9月11日、【グローバル・A・エンタテインメント】が発売している、最新作にあたる『悪代官3』を含む『悪代官』シリーズ3タイトルを投資対象とした著作権信託「ゲーム信託~悪代官~」を組成する([このリンク先のページ(c-direct.ne.jpなど)は掲載が終了しています])。

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投資対象作品は『悪代官3』『悪代官~悪行漫遊記』『悪代官~正義の刃』の3タイトル。信託元本は1億7000万円。信託契約期間は2006年9月から2007年9月までの予定。新銀行東京とTMF3投資事業有限責任組合中小企業コンテンツ制作支援ファンドが投資という形で購入する。

今回の著作権信託の特徴はつなぎ融資と著作権信託を組み合わせた流れで、同じ機関投資家が融資と投資の両方を実施する点にある。この手法を取ると、コンテンツ制作会社は作品の完成前に制作資金を外部から調達できるだけでなく、作品がヒットすれば販売数に応じた報酬を得ることができる。一方機関投資家は、つなぎ融資により利子収入を得たあと、新たな資金の支出を伴わずに信託受益権を購入することが可能となる。

投資対象となる『悪代官』シリーズの新作3作は2006年10月から2007年2月にかけて、【タイトー】から順次発売予定。同シリーズはこれまで累計10万本以上の販売実績を持つものとして、セールスにも期待が寄せられている。

特に据え置き型ゲーム機の高性能化で開発費が高騰し、予算面でのゲーム開発のハードルが高くなる昨今、このような信託販売によって資金調達を行う方法は今後さらに増えてくるものと思われる。もっとも信託を設定して資金調達を行うためには、それなりのセールスが期待されるものでなければならない。ますます大作化・リメイクや続編タイトルへの集中化という傾向に拍車をかける可能性もある。今後どのような金融商品が登場するか、注意深く見守りたいところだ。

……それにしても、ゲームタイトルの都合上とはいえ、信託名、もう少しどうにかならなかったのか(笑)。


(最終更新:2013/09/16)

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