B-1爆撃機の不時着事故、パイロットの着陸装置の下ろし忘れが原因

2006年09月19日 12:30

B-1爆撃機イメージ【Air Force Times】によると5月8日にジエゴガルシアでおきたアメリカ空軍の爆撃機B-1B Lancerの不時着事故について、空軍の事故調査委員会は9月18日のレポートの中で、操縦していた二人のパイロットが着陸装置(ランディング・ギア)を下ろし忘れていたのが原因であると結論付けた。

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B-1爆撃機イメージ「この事故の原因は両パイロットが爆撃機の着陸アプローチの際に着陸装置を下ろさなかったことにあると、明確かつ説得力がある証拠によって裏付けられた」とレポートでは説明されている。

本来着陸前に着陸装置が降ろされていない場合、警告音が発するなどしてパイロットに知らせる仕組みなのだが、レポートではその警告音ですら切られていたと語られている。結局のところ着陸の際にランディングギア(着陸時に飛行機から出される複数の足)が出されることなく爆撃機は胴体着陸し、滑走路を傷つけつつ摩擦力によって気体はどうにか止まることができた。この際パイロットの一人が背中に怪我をしたという。

また今回の不時着により、爆撃機の損傷で790万ドル、滑走路の修復で1万4025ドルが必要となるとも見積もられている。

いくら事故防止のためにシステムがしっかりと創られていても、それを操る人間が手を抜いていたのではせっかくのシステムも何の役にも立たないという好例だろう。ただ今回は、核の搭載も可能な戦略爆撃機による、まさにケアレスミスによる不時着なだけに、このようなヒューマンエラーとなりうる要素をいかにして取り除くかが今後の課題となるに違いない。

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