「はてなマークが頭に浮かんだら、まずネットで調べる」は92.4%

2006年09月23日 07:00

インターネットイメージ【IMJビジネスコンサルティング】は9月20日、同社が生活者のインターネットメディアに対する意識や利用傾向、価値観について調査分析をした「ネットユーザー白書2006」を発売するにあたり、その概要の一部を公開した。その中で、「知りたいことやわからないことはまず、インターネットで調べてみる」と回答した人は全体の92.4%にのぼることを明らかにした。

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これは日本全国のネットを利用している15歳~69歳までの男女を対象に実施した調査結果によるもので、2005年時点で日本国内では8529万人がインターネットユーザーとなり、うち約7割のユーザーが週に1度以上の頻度で利用している現状では当然至極の結果といえる。

今回の調査結果ではインターネットと生活の深い係わり合いを次の調査結果から裏付けている。

・「知りたいことやわからないことはまず、インターネットで調べてみる」……92.4%
・「インターネットショッピングの利用経験がある」……90.6%(月一以上は68.4%)
・「普段のショッピングの前に、事前情報としてインターネットで商品情報を探す」……77.1%
・「SNSを月1回以上に日常的に閲覧している」……17.6%
・「ネットバンキングを利用している」……56.4%
・「ネット証券を利用している」……17.1%


またレポートでは、インターネットでの行動タイプを分析し、現在のネットユーザーの行動タイプを次の7パターンに分類した。

1:とにかくアクティブ。ゲームやコミュニケーションでも活用「アクティブユーザー」
2:自ら情報発信はしないものの商品情報収集にネット口コミなどを重視する「ROM型ショッパー」
3:コミュニケーションもショッピングもネットを生活に活用「ネットライフ層」
4:ブログでの情報発信や自身のコンテンツをネットで発信する「自己表現志向層」
5:チャットやメッセンジャー、オンラインゲームなどにはまる「バーチャルコミュニケーター」
6:ネットリテラシーは高くないもののSNSで人間関係を維持「SNSフォロワー」
7:なんとなく、あれば便利程度のネット活用「ノーマル層」


多分に偏見が見受けられるような気がしなくもなく、またむしろこれら複数の要素を併せ持った人がほとんどではないかという感じもするが、それぞれの項目についてうなづく人が多いのも事実だろう。

これらの分析について、たとえばネット情報を近所の口コミ情報と同じように活用する「2:ROM型ショッパー」タイプは市場としてのボリュームが約3割と大きく、30代・40代女性に多く見られるため、広告代理店や各企業にとってはマーケティングやネット通販のターゲットとして魅力的な層と捕らえられると分析している(バイラルマーケティングの活用や、ブログでの商品解説をシステム的に運用する会社が出始めているのも、このあたりが元になっているようだ)。

また、最近良く耳にするCGM(Consumer Generated Media)の活性化には、「4:自己表現志向層」による牽引が必要不可欠だとしている。

今調査概要から分かることは、「日本国内のほとんどの人がインターネットを道具として用いつつある」「その大部分はまだ『情報の入手(検索・ブログの閲覧など)』に過ぎない」ということ。つまり、ようやくインターネットを新聞やテレビなどの既存媒体と同じように「情報を得るもの」として認知されるようにはなったが、本来のインターネットの特徴「情報の双方向性」(受信だけでなく発信もできる)を十分に活かしきれていないことでもある。

統制もされないまま無秩序に情報が投げ込まれるばかりでは、ジャンク情報が増えてしまい「双方向性」が十分に活かせないことになる。その観点からするとネットユーザーが「4:自己表現志向層」ばかりになるのも問題だが、その一方でインターネットの新しい可能性を見出せるCGMの普及と発展には、この部分をどうにかコントロールしつつ活性化する必要があるのも事実。

インターネットのコミュニティ、あるいはインターネットそのものを活性・発展させるには、たとえば劇場型運用を行うなど、多人数同時参加型ネットワークゲームにおける運用と同じノウハウを用いて取り組む必要が出てくるかもしれない。

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